Bリーグとは? あらためてレギュレーションなどをご紹介!
今年行われたパリ五輪で、開催国にして準優勝国にもなった強豪フランスを「あと一歩」まで追い詰めたバスケットボール男子日本代表。彼らの活躍もあり、現在日本国内の「バスケットボール熱」は最高潮に達しています。
とはいえ、日本代表の試合は年間で数えるほどしか行われません。海の向こうのNBAも「生」で観戦するハードルはなかなか高いのが現実。ただ、日本国内には今、パリ五輪でも躍動した代表選手たちがハイレベルな戦いを繰り広げているリーグがあります。
それが、「Bリーグ」です。今回はそんなBリーグのレギュレーションや、「年間王者」や「昇格」を争うプレーオフについて解説します。
B1、B2ともに年間60試合が行われる
2024‐25シーズン現在、Bリーグは「B1・B2・B3」の3カテゴリに分けられており、B1は全24クラブで東・中・西の3地区制(各8クラブ)、B2全14クラブの東西2地区制(各7クラブ)でレギュラーシーズンを戦います(B3は17クラブの1リーグ制)。
レギュラーシーズンの試合数は、B1、B2ともに1クラブ60試合(B3は52試合)。各クラブ、基本的に同地区クラブとの対戦数が多く設定されており、勝敗数で「地区優勝」を争います。試合が行われるのは基本的に週末(土日)で週2試合ペース。平日開催はほとんどないので、休日に家族で観戦に行きやすいメリットもあります。
レギュラーシーズンを戦い抜いた後は、「年間王者(リーグ優勝)」を決めるチャンピオンシップ(B2、B3の名称はプレーオフ)が行われます。出場クラブ数は8クラブで、B1の場合は各地区の上位2クラブ+3位以下のクラブから勝率上位2クラブ、B2は各地区の上位3クラブ+4位以下のクラブから勝率上位2クラブ、B3はレギュラーシーズンの上位8クラブ。2戦先勝方式のトーナメントで開催され、勝ったクラブが「年間王者」となります。B2、B3プレーオフの場合、上位2クラブ(決勝進出クラブ)にそれぞれB1、B2への自動昇格権が与えられ、翌シーズンからは上のカテゴリで戦うことになります。
ちなみに、昇格にはプレーオフでの上位進出以外に、それぞれB1ライセンス、B2ライセンスが交付されていることも条件に加えられます。たとえば、B3プレーオフで優勝したクラブがB2ライセンスを保持していない場合、ライセンス保持クラブのうち、上位2クラブが翌シーズンの昇格権を得ることになります。
プレーオフはシーズン上位クラブにホーム開催権が与えられますが、過去のケースでは下位クラブの「下剋上」も珍しくなく、たとえば昨シーズンはB1西地区3位(全体7位)の広島ドラゴンフライズが年間王者に輝いたり、B2プレーオフでは東地区でシーズン最高勝率(56勝4敗、勝率.933)を誇ったアルティーリ千葉が準決勝で敗れ、B1昇格を逃しています。
ちなみに、過去のB1年間王者は以下の通りです。
2016‐17 栃木ブレックス(現宇都宮ブレックス)
2017‐18 アルバルク東京
2018‐19 アルバルク東京
2019‐20 該当クラブなし(コロナ禍によるリーグ戦のため)
2020‐21 千葉ジェッツ
2021‐22 宇都宮ブレックス
2022‐23 琉球ゴールデンキングス
2023‐24 広島ドラゴンフライズ
リーグ開幕から5季連続で東日本のクラブが年間王者に輝いていましたが、ここ2シーズンは西日本のクラブが頂点に立つなど、近年は東西の実力差もなくなり、現在のBリーグは群雄割拠の様相を呈しています。
今シーズンも、東地区には昨シーズンのB1最高勝率クラブ・宇都宮ブレックスやNBAから日本にやってきた渡邊雄太選手擁する千葉ジェッツ、中地区には過去2度の王者経験を誇るアルバルク東京や、昨シーズンの西地区優勝クラブ・名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、西地区には年間王者の広島ドラゴンフライズと、その広島とファイナルで激突した一昨シーズンの王者・琉球ゴールデンキングスと、各地区に強豪がひしめいており、シーズン前から「大混戦」も予想されています。
まもなく開幕するBリーグ2024‐25シーズン。日本代表選手以外にも、各地区、各クラブにトップレベルのスター選手がずらりと並んでいるので、ぜひ「推し」の選手やクラブを見つけてみてはいかがでしょう?
文・花田雪
公開日:2024.09.19