球界のレジェンド今なら年俸はいくら?
今や1億円プレーヤーなど当たり前になった日本球界。もしも、昭和を代表するレジェンド選手たちが現在の日本球界でプレーしたら、いくら稼ぐのか!?妄想企画、スタート!
監督を兼務しながら最優秀防御率を獲得!
通算222勝を誇るミスタータイガース:村山実
【妄想生涯年俸】
74億6600万円
現役生活は14年ながら、通算222勝、最多勝2回、最優秀防御率3回、沢村賞3回、MVP1回など、数々の記録を残した「二代目ミスタータイガース」村山実。昭和の阪神、昭和のプロ野球を代表する大投手がもし、現代でプレーしていたら、その年俸はどれほどになるのだろう。村山実は1959年に関西大学から阪神に入団。当時はドラフト施行前だったが、巨人、阪神を含め複数球団が争奪戦を展開するような有望株だった。当然、いまならドラフト1位での競合は間違いなし。ということで、1年目の妄想年俸は新人上限の1600万円で異論はないだろう。プロ入りした村山実はいきなりその実力を発揮する。デビュー戦で金田正一と投げ合い、2安打完封という衝撃の投球を見せると、同年は18勝10敗、防御率1・19でタイトルを獲得。特に防御率は新人という枠を取っ払っても破格の数字だ。
村山実:年度別成績&妄想年俸
プロ2年目の最高年俸は現時点では和田毅の8000万円だが、村山実のこの成績を見ればそれ以上、2年目での1億円到達も異論はないだろう。阪神のエースとなった村山実の投球はその後も年を追うごとに凄みを増し、コンスタントに20勝以上を記録。となると当然、その年俸は現代では想定しえない領域へと突入する。今なら国内FA権を取得するプロ7年目には25勝13敗、防御率1.96、さらには投球回数307回2/3という想像を絶する記録を残す。当然、これほどの成績を残せば、FAでの超巨額契約は間違いない。プロ9年目、1967年オフに海外FA権を行使したと想定した場合、恐らく5年総額40億円は最低ラインだろう。もちろんメジャーに移籍したらその金額はこの比ではないが、当企画では基本的に「メジャー移籍はしない」ことを前提に妄想年俸を算出しているのでご容赦を。ただ、この頃から村山実は右腕の血行障害に悩まされ、思うような投球ができなくなる。大型契約を結びながら故障に苦しむケースはプロ野球界でも多く見られるが、現在なら村山もそれに近い道をたどっていたかもしれない。とはいえ、そもそもがコンスタントに20勝を稼ぎ続けていたような投手。いくら障害を抱えようが、2ケタ勝利はしっかりとキープしたのはさすがの一言だ。1970年には監督を兼任しながら、戦後唯一の防御率0点台を記録。
14年間と決して長いとは言えないプロ野球人生だったが、その妄想生涯年俸は実に74億円以上。ミスタータイガースは、“妄想”でもすさまじい数字を残した。
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公開日:2020.07.03