3回の内野安打から植田海が見せた三盗
8月2日に阪神甲子園球場で行われたDeNAベイスターズとの一戦で、1打数1安打1死球と結果を残した植田海。
3回にショートへの内野安打で出塁すると、岩貞祐太の一発で決める送りバントで2塁に進み、2アウト2塁、打席に近本光司の場面で、DeNA先発平良拳太郎の2球目、大きく落ちるシンカーが投げられた瞬間、植田海が3塁へ盗塁を敢行し、見事成功した。
惜しくも近本光司がその後空振り三振に終わり、得点にはならなかったが、好調の平良拳太郎のリズムを乱す一手を打ったのはこの植田海の三盗だ。
戸柱の送球を狂わせた梅野隆太郎の盗塁
5回には1アウトランナーなしの場面で梅野隆太郎がライト前ヒットを放ち、出塁するとバッター木浪聖也の場面ですかさず盗塁を敢行。梅野隆太郎の意表を突く盗塁にDeNA戸柱恭孝の悪送球を生み、ボールがセンター前に転がる間に一気に3塁まで到達した。
この回も2アウト1、3塁の絶好機を迎えるも、代打福留孝介がファウルフライで倒れ、得点とはならなかった。
しかし、植田海に始まり、梅野隆太郎の盗塁と阪神タイガースはいつ走ってくるかわからないというプレッシャーの中、投球を続けていた平良拳太郎の疲労は、いつも以上のものだっただろう。
大山2点タイムリーを呼ぶ島田海吏の盗塁
続く6回、ついに平良拳太郎を捉え、近本光司、糸井嘉男の連続ヒットでノーアウト1、3塁のチャンスを作ると、糸井嘉男の代走で入った島田海吏が2塁へ盗塁を試み、盗塁を警戒する平良拳太郎と戸柱恭孝のバッテリーを掻い潜り、見事盗塁を成功させた。
このチャンスをしっかり得点にできるのが、今の阪神の4番大山悠輔だ。ライトへのタイムリーヒットを放ち、一気に2点を奪い、逆転に成功した。
試合を決定づけた江越大賀の走塁
阪神タイガース逆転後、7回8回のDeNAベイスターズの攻撃を無失点に抑え、もう一点追加点を上げ、勝利を決定づけたい8回裏の場面で、サンズ、大山悠輔が出塁し、1アウト1、3塁の場面で、サンズに代わり代走で入った江越大賀が3塁にいる所で、梅野隆太郎が前進守備のショート大和の前にゴロを打ってしまうも、江越大賀のヘッドスライディングが勝り、欲しかった一点をもぎ取り、阪神タイガースの勝利を決定づけた。
昨夜の勝利に矢野燿大監督は、「全員で野球ができて勝ったというのは大きいと思う。」と話し、継投で1失点に抑えた投手陣と走塁で翻弄した野手陣の両輪で勝利を掴めたことに喜びと手応えを感じている。
ホームラン連発の大味の試合も面白いが、昨夜のような走り回って1点をもぎ取りにいく野球も阪神ファンを熱くさせたのではないだろうか。
公開日:2020.08.03
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