前歯が生えたら“つぶす力”を育てよう!前歯期の離乳食トレーニング法【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


離乳食・幼児食の進め方【STAGE 2:前歯が上下4本期】
目安:生後7カ月頃~
前歯以外は歯茎なので、噛むのではなく、舌と上あごで食べ物を潰して塊をつくる練習をします。まだまだうまく塊をつくれないので、舌と上あごで潰せるかたさで、とろみなどがついたまとまりやすい食べ物がいいでしょう。
舌と上あごで潰すには、思いのほか力が必要です。日頃から体をよく動かして、体幹を鍛えるようにすると、食べるときの姿勢を保てるようにもなります。
また、なんでも口に入れてその物を認識し始めます。口腔は手と並んで感覚を司る重要な部分。いろいろなものをなめて噛みますが、大事なことなので見守って。
歯の状態の目安
前歯が上2本、下2本、生えてくる時期。どこからか生えてくるかは、個人差がある。

口の動き
舌と上あごで食べ物を潰すので、舌が上下に動かせ、左右の口角が同時に伸び縮みできるようになる。

POINT!コップ飲みがおすすめ!
乳児型嚥下が残ると低位舌の原因になりうるので、ストローやスパウトの使用は控えて、コップ飲みを練習しましょう。こぼさずにコップで飲めるようになると口唇の力を養うことができます。

この時期にやりたいこと
体を動かす
おすわり、うつ伏せ姿勢、ハイハイなどで体を動かすと、体幹が安定するようになり、食事のときの座る姿勢が安定しやすくなります。

口に刺激を与える
歯固めは、おしゃぶりと違い噛む練になるもの。次の歯が生えてくるむずむずを解消したり、噛む練習をすることができます。

この時期の虫歯ケア
前歯が生えてきたので、歯ブラシを使い始めます。前歯だけ磨くので小さめの歯ブラシがおすすめ。赤ちゃんに歯ブラシを持たせて大人が手をそえ、口に入れたりして慣れさせるのもいいですね。
最後に大人の太ももの間に赤ちゃんの頭を置いて、仕上げ磨きを行います。歯磨き粉はジェルタイプで、フッ素濃度は900〜1000ppm。2歳までは米粒程度の量で十分です。
【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
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