ローズS勝馬は名牝が多い
先週でサマーシリーズも終わり、本格的に秋競馬へ移行する競馬界。今週はローズステークス、セントライト記念と、クラシックに向けての2つのトライアル競争が控えている。2つのうち最初に行われるトライアル競争、ローズSは日曜日に開催。
そのローズSに出走するのは武豊騎乗のデゼル、M・デムーロ騎乗のクラヴァシュドール、川田将雅騎乗のリアアメリアなど。本番の秋華賞へ向けて最後の切符を掛けて、フルゲート18頭が勢揃いしている。
どの馬が、最後の切符を掴むのか気になる所だが、まずは、ローズSを勝った名牝を、振り返ってみようと思う。
1986年勝馬「メジロラモーヌ」
牝馬クラシック3冠を達成した一頭。しかも、トライアル競走を全て勝ち「完全3冠」と言われた。
さらに最後の3冠目、エリザベス女王杯勝利で獲得賞金が牝馬では初めて3億円を突破。しかもエリザベス女王杯まで重賞6連勝を記録し、これも当時の重賞連勝記録であった。1996年に秋華賞が創設されまでは、エリザベス女王杯が牝馬クラシックの最後のレースであった。
4歳(現表記3歳)の有馬記念を最後に引退し、繁殖牝馬となるが、産駒に母を凌ぐ仔は生まれなかった。しかし、その子孫のなかから、2019年香港ヴァーズ(GⅠ)を勝ったグローリーヴェイズを輩出するなど、血は脈々と受け継がれている。
2003年勝馬「アドマイヤグルーヴ」
2000年のセレクトセールにて、当時最高の2億3千万円で落札される。デビュー戦から3連勝を飾り、挑んだ桜花賞では3着、続くオークスでは7着と、春のクラシック競走では結果が出なかった。
秋はローズSから始動し、勝って最後の牝馬クラシック秋華賞に出走するも、2着と惜敗。勝ったスティルインラブは牝馬3冠を決める。しかし、続くエリザベス女王杯では、古馬と初対決のなか、ライバルのスティルインラブを従えて、GⅠ初勝利を決める。
翌年も重賞を一つ勝って臨んだエリザベス女王杯を勝ち、メジロドーベル以来2頭目のエリザベス女王杯連覇馬となる。阪神牝馬Sの勝利を最後に引退し、繁殖牝馬となる。
2012年に急死してしまうが、最後の産駒ドゥラメンテがGⅠ馬となる。
果たして、最後の切符を掴んで、名牝へ駆け上がる馬はいるのか⁉
発走は、9月20日 中京競馬11レース 15時35分予定。
公開日:2020.09.20