夕日を見れば雨が降るかどうかわかるかも?「夕日の高入り」現象とは【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】


太陽が地平線より高い位置に沈んでいく? 夕日の高入り
地平線近くの雲が夕日を隠してしまう
夕方、西の空にある太陽は、山や建物などの障害物がない限り、地平線の向こう側へと沈んでいきます。
ところが、障害物とは関係なく、太陽が地平線に到達する前に、高い位置で姿を消してしまうことがあります。これが「夕日の高入り」です。
西の空の地平線付近に雲があって、この雲が太陽を完全に遮ってしまうのが原因です。雲の種類は、おもに高層雲の不透明雲です。
一般に、地平線近くの空にあるものは、手前にあるものが上に、遠くにあるものが下に見えます。 そのため夕日の高入りをもたらした地平線付近の雲は、今いる場所からかなり離れた位置にあります。
しかし、日本の天気は西から東に変わる傾向があるため、西の空にある分厚い雲はいずれこちらにやってきます。そのことから「夕日の高入りは雨」といわれています。
【出典】『最新の国際基準で見わける 雲の図鑑』著:岩槻秀明
【書誌情報】
『最新の国際基準で見わける 雲の図鑑』
著:岩槻秀明
季節ごとに見られる雲やレアな雲、気象予報の役に立つ雲など、科学的な観点から見る雲に加え、雲海や霧など景色として楽しめる雲まで解説する雲図鑑です。
この記事のCategory
オススメ記事

“雲に穴”の面白い現象、「穴あき雲」見たことある?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

写真に残すのは至難の業! 降水雲を見分けるポイントとは!?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

すべての雲は10種類に分類できる!? 国際基準に基づく雲の世界【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

まっすぐにのびる繊細なすじ雲「毛状雲」とは?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

“空に浮かぶミクロの結晶” 雲はなぜ落ちてこない?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

レアな雲「塔状雲」を見分けるコツと特徴とは?【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】

ハロ現象がよく見える? 空上層に広がる巻層雲「毛状雲」とは【最新の国際基準で見わける 雲の図鑑】
