最古のファストフード? おにぎりは弥生時代から食べられていた!?【眠れなくなるほど面白い 図解 米の話】


おにぎりは弥生時代から食べられていた!?
日本最古のおにぎり(?)の謎に迫る
コンビニやお弁当でおなじみの「おにぎり」。今や日本の食文化を象徴する存在ですが、実はその歴史はとても古く、なんと弥生時代から存在していた可能性があるのです。
発見のきっかけとなったのは、石川県にある杉谷チャノバタケ遺跡です。ここで、人の手で成形されたと考えられる炭化した米の塊が見つかりました。小さな黒いおにぎりのような見た目をしており、その大きさや形状などから、意図的ににぎられたものであるという見方もあります。
この炭化したおにぎりのようなものは、約2000年前の弥生時代中期のものです。農耕が定着し、稲作が広がっていくなかで、持ち運びしやすくする工夫のひとつとして加工されたと考えられています。蒸したあとに焼くという工程が施されており、現代のちまきに近い姿ともいわれています。
また、こうした食べものは、旅や狩り、祭りなどの場面でも活用されていた可能性もあります。道具を使わず、手で扱いやすいという手軽さは、当時の人々にとっても便利だったに違いありません。
普段、何気なく食べているおにぎりですが、弥生人の工夫と暮らしの知恵が詰まっていると考えると、少しだけ特別に思えてきますね。
2000年前のおにぎりとは?
杉谷チャノバタケ遺跡で炭化した米の塊を発見!

約2000年前の弥生時代中期のもの

石川県の杉谷チャノバタケ遺跡で、炭化した米の塊が見つかりました。小さな黒いおにぎりのようで、意図的ににぎられた可能性もあるといわれています。
おにぎりの進化早見表

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』著:トキオ・ナレッジ
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』
著:トキオ・ナレッジ
スーパーなどでの米不足、転売、価格高騰などで、ニュースやワイドショーでここ最近毎日のように取り上げられる今いちばんのホットトピック「米」。
備蓄米の放出により、古米がスーパーやコンビニで置かれるようになりましたが、味や品質、衛生面、値段、美味しく食べる方法など、普段何気なく食べていた米について興味をもって調べる人が増えてきました。
また、近年糖質制限という逆風もある一方で、健康志向や和食ブームの高まりにより「米」の再評価も進んでいます。
本書は、私たちの食卓に欠かせない「お米」にまつわる知識・文化・歴史・雑学などを、図解を交えてわかりやすく、楽しく紹介する教養本です。
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「年々減少する米の消費量 それでも起こる米不足」
「備蓄米ってなに? 米に消費期限はないの?」
「外国米が日本市場になかなか入れない理由」
「炊飯器に放置された保温状態の米の消費期限は?」
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読めば誰かに話したくなる米知識が詰まった一冊です。
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