マイルCSの前哨戦だが、やや関連が薄い富士S
10月24日に東京競馬場で行われる「富士ステークス(今年よりGⅡ)」。1997~1999年までは距離1400mでスプリンターズS(GⅠ)の前哨戦としての位置づけだった。その後、開催時期の変更があり、2000年以降はマイルチャンピオンシップ(GⅠ)の前哨戦として、現在の距離1600mで開催されている。
今年もマイルチャンピオンシップを睨んで、マイルの猛者が東京競馬場に集結。その中でも有力なのが今年のNHKマイルカップ(GⅠ)勝馬「ラウダシオン」。さらに2017年マイルチャンピオンシップ勝馬「ペルシアンナイト(=写真)」、2018年のNHKマイル勝馬「ケイアイノーテック」、2017年ダービー馬レイデオロの弟で、2019年エプソムカップ勝馬「レイエンダ」、その他マイル重賞を勝っている「スマイルカナ」「サトノアーサー」「タイセイビジョン」など、12頭が出走を予定。
この中から、富士ステークスを勝ってマイルチャンピオンシップを制覇する馬は現れるのか⁉
その前に、この2000年以降富士ステークスとマイルチャンピオンシップを連勝した馬を紹介する。
2011年勝馬「エイシンアポロン」
2歳のデビュー戦は勝てなかったが、2戦目で初勝利を挙げ、秋には京王杯2歳S(JⅡ)を勝ち重賞馬の仲間入りを果たす。3歳時にはクラシック第1戦の皐月賞で11着と惨敗を喫し、その後は適性距離を考えダービーには向かわず、1600mから1800mの中距離路線へシフトする。
4歳に入り、秋の毎日王冠から始動し4着。続く富士ステークス(当時GⅢ)で久々の勝利。さらにマイルチャンピオンシップでは、その年オルフェーヴルで3冠に導いた池添謙一騎手を鞍上に迎えると、フィフスペトルとの激しい叩き合いを制し初GⅠ制覇。
これが未だ唯一の富士Sからマイルチャンピオンシップを連勝した馬となる。しかし、以後は勝てず、引退。現在は種牡馬として繋養されている。
さあエイシンアポロンに続く馬の誕生となるか⁉
発走は、10月24日 東京競馬場 11レース 15時45分予定。
公開日:2020.10.24