野手として国内FA戦線最大の目玉になりそうなのが山田哲人だ。前人未踏となる3度のトリプルスリーを達成し、盗塁の連続成功を38回に伸ばして日本記録を樹立するなど、走攻守で高いパフォーマンスを誇るNPBナンバーワン二塁手。今季はコンディション不良で登録抹消を経験し、例年のような結果を残せずにいるが、昨季結んだ契約は単年のため、FA宣言に支障はない。山田哲人クラスの選手となれば、全球団が欲しいのは当然のはず。だが、今季推定年俸5億円の山田を獲得できるのは資金力のある数球団に絞られる。
その中でも本命は二塁手の固定が長年の課題とされていた巨人。山田哲人は子どもの頃に巨人ファンだったことを公言し、坂本勇人との親交も深い。過去には広沢克実、アレックス・ラミレス、セス・グライシンガーなどの主力選手が移籍して活躍した前例があり、同じセ・リーグで本拠地が東京と環境を変える必要がないのも山田哲人にとって大きな魅力のはず。ただ、巨人の二塁手は完全に固定できていないが、ケガから復帰した吉川尚輝が攻守で活躍する存在感を見せ、若林晃弘や北村拓己も着実な成長を見せている。次世代を担うヤングジャイアンツたちの育成に余念がない原辰徳監督がそのあたりをどう判断するか。
巨人よりも二塁手の固定が急務になっているのがソフトバンクだ。昨季はベテランの明石健志や川島慶三をはじめ、9選手が日替わりのように二塁を守った。今季は俊足の周東佑京、堅実な守備の牧原大成、川島がポジションを争っているが、いずれも長打力はもとより2割半ば以下の打率では心許ない。長らくチームの打線を支えてきた松田宣浩や内川聖一らは力の衰えが顕著であり、同じヤクルトから移籍したバレンティンも長期的な活躍は期待できない。走攻守が揃って油が乗っている山田哲人は大きな魅力だろう。山田哲人が国内で移籍するとしたらこの二択+資金力豊富な楽天あたりになりそうだが果たして……。
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公開日:2020.11.16