何歳になっても野球は上手くなれる!?遅咲き選手列伝
日本球界に襲来した最強野球王国の怪物たち
誰もがすぐに才能を開花させる訳じゃない! 歳を重ねてから活躍した“燻し銀”の遅咲き選手をプレイバック!!
王、長嶋を超えるため努力で身につけた打撃力
山本浩二(カープ)
●ココが遅咲き!
本塁打王4回、打点王3回はすべて30歳以降!
広島県出身、そして地元である広島に入団し、チームを初の優勝に導いた男として、「ミスター赤ヘル」の愛称で知られる山本浩二。この山本が本塁打王4回、打点王3回という輝かしいタイトルを獲得したのは、以外にも入団10年目以降、30歳を過ぎてからなのをご存知だろうか。高校卒業後、法政大学では主軸として活躍し、1968年ドラフト1位で広島に入団した山本は、期待通りルーキーイヤー開幕戦からスタメンとして出場。シーズン終盤には4番を任されるほどの活躍を見せるようになる。しかし、山本が活躍したころのセ・リーグには、長嶋茂雄、王貞治といったスター選手をはじめ、法政大学の同級生・田淵幸一といった天才打者がいたため、すぐに大きな結果を残すことができなかったのだ。
それでも、広島コーチ陣の熱心な指導や、持病である腰痛を克服するための広角打法など、スター選手らに負けない打撃力を身につけ、1978年、32歳で自身初の本塁打王を獲得すると、そこからは輝かしい成績を残す選手へとなっていく。この山本の成長は、1975年のチーム初優勝へ向けた強い気持ちと、長嶋、王といったスター選手を追い抜こうとするあくなき向上心によるものだったに違いない。
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公開日:2021.01.24