訪問看護師が必ず押さえたい、在宅酸素療法のポイントとは【訪問看護のアイデア帖】

訪問看護の現場における処置「在宅酸素療法」

在宅酸素療法は、自宅に専用の機械を置いて酸素を直接吸入する治療法です。慢性的な呼吸障害(COPD、気管支炎、間質性肺炎など)を抱える療養者だけでなく、心不全や終末期などのケースでも使います。在宅酸素療法中の療養者に訪問看護が介入することは多いです。安全に対応できるよう学んでいきましょう。

在宅酸素療法の導入

在宅酸素療法の導入は、医師の判断により行われます。費用は保険適用となりますが、そのためには月1回は医師の診察を受ける必要があります。酸素量は医師の処方で決定されます。訪問看護指示書に記された指示内容と流量を守りましょう。

療養者が「苦しいから」と自らの判断で酸素流量を上げてしまうケースもたくさん見かけます。逆に、指示通りの酸素を流していないケースもあります。どうして指示を守れないのか、その理由と原因を療養者からよく聞き取りましょう。その上で必要があれば、医師へ流量変更の相談をするなどの対応もあり得ます。

[在宅酸素療法のしくみ]

在宅酸素療法の機器と物品

在宅酸素療法では、室内で酸素濃縮器、外出時に酸素ボンベを使用します。機器や物品の手入れは、誰が、どのタイミングでするのかを決めておきましょう。訪問看護や訪問介護が支援に入る際にお手入れすることも多いです。

また、機器を取り扱っている業者が、月1回程度、定期点検を行います。機器の異常や故障については、直接業者に連絡しましょう。

1.酸素供給のモード

酸素供給のモードには、連続モードと同調モードがあります。

連続モード

病棟の酸素療法と同じで、設定した流量分の酸素が連続して流れている状態です。指示量の酸素がずっと流れているため、酸素ボンベ内の酸素消費が多くなります。

同調モード

対象者の吸気に合わせて酸素を供給します。吸気(陰圧)を感知した直後、酸素を瞬間的に送ります。吸気時だけに酸素が流れるため、酸素ボンベ内の酸素が長持ちします。

口呼吸だったり、酸素を吸っていなかったりすると、すぐにアラームが鳴るよ。
上手に鼻呼吸ができていないと、アラーム音が煩わしいかも!

2.在宅酸素ボンベの取り扱い

在宅酸素ボンベの取り扱い方法は、メーカーにより多少異なります。どこのメーカーのものなのか確認しておきましょう。在宅酸素のボンベは、定期的に交換・補充してもらいます。療養者が直接業者へ連絡し、必要量の補充を依頼します。急な停電や外出の際に困らないよう、常に使用できるように準備しておきましょう。

「外来受診に行ったら酸素が足りなくて……」という声を聞くことがあります。外出が予定より長引くことはあるため、しっかりと残量確認をしてから出かけるように伝えましょう。残量確認が難しい療養者の場合は、新品のボンベに交換してから外出するよう指導します。

【出典】『看護技術の「不安」が「自信」に変わる!現場で役立つ!訪問看護のアイデア帖』著:星の砂

【書誌情報】
『看護技術の「不安」が「自信」に変わる!現場で役立つ!訪問看護のアイデア帖』
著:星の砂/監修:伊藤大介


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