DeNAに逆転勝利の阪神タイガース
2月18日にアトムホームスタジアム宜野湾で行われたDeNAベイスターズとの練習試合で、「3番三塁」でスタメン出場したドラフト1位ルーキーの佐藤輝明が、バックスクリーン越えの特大ツーランホームランを含む4安打3打点の大爆発で阪神タイガースを逆転勝利に導いた。
投げては、先発で登板した青柳晃洋がDeNAの「オールレフティ打線」に3回3四死球2失点と制球が乱れるなどし、苦戦した。
「去年も青柳投手にやられている。シーズンではないことだけど、あえて左を並べてみた」と三浦監督が語ったように、DeNAの青柳晃洋との対戦成績は通算4勝7敗。
しかし、昨季は左打者が打率.333で、右打者の.133を大きく上回ったこともあり、乙坂智と森敬斗を2軍から招集し、「オールレフティ打線」を組んで臨み、難敵相手に左打線の意識付けは成功した。
1イニング2度の「枝キャノン」発動
しかし、制球が乱れ乱調した青柳晃洋からDeNAが2点しか奪えなかったのは、盗塁は4度仕掛けて3度失敗したからだ。
機動力野球を掲げる三浦監督率いるDeNAに対し、3度の盗塁阻止を披露し、打で輝いた佐藤輝明に肩を並べ、守で輝いたドラフト4位ルーキーの栄枝裕貴だ。
二塁送球1秒8を誇る速くて正確な送球が武器の栄枝裕貴は、2回に1イニングで2人も刺した。
1アウト1塁から9番宮本秀明への2球目に対し、一塁ランナー森敬斗が二盗を仕掛けたが、ノーバウンド送球でタッチアウトに成功すると、続けて2アウト1塁の場面で一塁ランナー宮本秀明が二盗を試みたが、今度はワンバウンドで走者が滑り込んで来るところへピンポイントで投げ、1イニング2度の盗塁阻止に成功した。
更に勢いに乗った栄枝裕貴は、4回には加治屋蓮と組んで倉本寿彦が仕掛けた二盗を刺した。
5回に宮本秀明に許した盗塁はワンバウンド投球を前にはじき送球できずに許した盗塁の為、勝負できるものはすべて刺し、自慢の強肩を惜しみなく披露した。
3度の盗塁阻止を披露した栄枝裕貴に対し、矢野監督は、クイックモーションが速い「青柳のクイックで刺すのは普通。でも普通にできるってことはたいしたもの。俺、自分の1年目、全然できへんやったから」と、自身のルーキー時代と比較し、普通にこなす凄さを評価した。
対外試合デビュー戦で3度の「枝キャノン」を発動した栄枝裕貴は、「肩には自信があったんで。そこしか本当に今、見せるところないんで。3つに別にびっくりしているわけでは」と肩には自信をのぞかせた。
しかし、肩だけでは梅野隆太郎、坂本誠志郎らライバル捕手に勝てないことも栄枝裕貴はしっかりと理解しており、「肩はアピールできている。キャッチング、ブロッキング、打撃と全てそろって捕手は信頼される。肩以外をレベルアップしていきたい」。とルーキーながら正捕手争いに割って入る存在になる為、日々努力を続けている。
公開日:2021.02.19