首は体重の約10%の頭を支えている
首を回すと痛みがある、うつむいた状態を続けるとふらつきが出るという症状がある場合は、首のゆがみに起因している可能性があります。
頭の重さは体重の約10%といわれており、体重65kgの人であれば約6.5kgにもなる計算です。首はその頭を支えているわけですから、疲労やコリがたまりやすくなるのもわかります。
首の筋力が弱くなると、頭をまっすぐ保つだけで負担になります。首にも背骨と同様に、クッションの役目をする「生理的湾曲」があります。通常、頚椎(けいつい:首の骨)の前湾(前カーブ)の角度は30~40度ですが、最近は30度以下になる「ストレートネック」と呼ばれる状態になっている人が急増しています。
歩きスマホはストレートネックを誘発する
ストレートネックになると、肩がこったり、首の動きに違和感が生じたり、頭が痛くなったりします。症状が軽い場合は、ひと晩ゆっくり寝れば翌朝にはスッキリしますが、症状が進むと、腕のしびれ、吐き気、頭痛に悩まされます。ここまで進行すると、首の神経圧迫や椎間板(ついかんばん)圧縮の可能性があり、簡単には治りません。
ストレートネックは、寝ながらの読書やゲーム、パソコンなどのデスクワーク、つまり首を前に倒し、うつむくような姿勢を長く続けているとなりやすいといわれています。そして、危険なのは「歩きスマホ」です。歩きながらスマホを操作していると、前かがみになるだけでなく、首が上下にふれて、首にかかる負担が増えます。歩きスマホをしている姿勢では、一説によると通常の約4倍の負荷が首にかかっているといわれています。首のゆがみを整え、首の生理的湾曲を正常に近づけることにより、こうした症状を予防・改善することができます。
【書誌情報】
『痛みのない身体になる究極の整体術 1日8分の調整でゆがみが治る!』
著者:加賀谷慶太 東葉コンディショニング整体院 総院長
カラダの痛みや不調の原因は「ゆがみ」。このゆがみを正し、全身のバランスを整えれば、腰痛・関節痛・手足のしびれ・肩こりなどの痛みのない健康的なカラダを手に入れることができます。本書では、どこに行ってもなかなかよくならない人が最後に駆け込む整体院として多くの実績を上げ、患者を救ってきた著者が、独自の施術療法QPR(クイック・ペイン・リリース)法を「自分でできる」ようにアレンジして効果的な41のエクササイズとして紹介。全身および部位別に痛みの解消、予防ができます!
公開日:2021.04.08