今季初勝利を挙げた鍵谷陽平
巨人が5月3日の対広島戦で3対2と勝利を収めた。シーソーゲームを制するカギとなったのが6回裏2死一、三塁から2番手で登板。1回1/3を無失点で抑えた鍵谷陽平だ。
6回裏のシーンではケビン・クロンをショートゴロに打ち取りガッツポーズ。7回表のウィーラーの勝ち越しソロを呼び込むと、そのまま打席にも立ち7回裏にも回をまたいで登板。小園海斗、代打の堂林翔太、菊池涼介を三者凡退に抑え込む。6投手がリレーしたこの1戦で、勝利投手となったのは鍵谷陽平だった。
鍵谷陽平は12年ドラフト3位で北海道日本ハムファイターズに入団した今季プロ9年目の31歳。巨人には19年途中から藤岡貴裕と共に、宇佐見真吾、吉川光夫とのトレードで加入すると、移籍後はリリーフとして27試合に登板し、6ホールド、防御率3.00を記録。昨季はチームトップとなる46試合に登板し、防御率2.89の13ホールド。チームを救い続け中継ぎ陣の中心的な存在となった。
チーム最多登板は中川皓太
そして8回から9回1死までを登板したのが中川皓太だ。昨季37試合で登板し、防御率は驚異の1.00であった頼れるセットアッパー。今季も5月3日時点でチーム最多となる15試合に登板し、ブルペンを支えている。
今や巨人のリリーバーにとってなくてはならない存在となった中川皓太だが、ドラフト時の評価は高くなく15年ドラフト7位だった。入団後も最初の2年目までは目立つ成績は挙げられなかったが、3年目・18年の夏にフォームを改造。それが功を奏し1軍に定着すると19年には16試合連続無失点を記録するなど、クローザーも任せられる存在となった。
チームはここまで17勝11敗4分けの貯金6。首位阪神とは3ゲーム差と、もうひとつ調子に乗り切れていない。岩崎優、スアレスといった強力なリリーフ陣を擁する阪神を追撃するためにも、鍵谷陽平と中川皓太の奮投にこれからも期待したい。
公開日:2021.05.04