なぜサービスは「下から上に打つ」のか?
●田中信弥/元オリンピック&日本代表コーチ
「サービスは下から上に向かって打つ!」というのが私の持論ですが、世間は逆で、「上から下に打ちつける」とイメージするプレーヤーが圧倒的に多くいます。
もちろん、上から打ちたい気持ちは、痛いほどわかります。私も身長が166センチしかありませんので、少しでも高いとこ
ろから打ちたくなる気持ちは、人一倍、理解できるのです。
ただ、物理的にいえば、上から下に打つのは、まったくもって無理がある。ネットの高さとサービスボックスの広さ、そして身長との関係性から解くと、不自然なほど打点を高く取らなければ、サービスボックスにボールが収まらないことがわかっているからです。
私はこのことを、20年前からずっと言い続けています。にもかからず、「何を言っているんだ?」と思われる風潮が根強い。だからこそ今回、理論物理学の専門家である松尾さんの見解を聞きたいと考えたのです。
出典:『新装版 勝てる!理系なテニス 物理で証明する9割のプレイヤーが間違えている〝その常識〟!』田中信弥/松尾衛
『新装版 勝てる!理系なテニス 物理で証明する9割のプレイヤーが間違えている〝その常識〟!』
著者:元オリンピック&日本代表コーチ 田中信弥
理論物理学者 松尾衛
元オリンピック&日本代表テニスコーチと気鋭の物理学者による常識を覆すテニス理論、指南書。5万人超のウィークエンドプレーヤーが納得した現場理論を、理論物理学で証明した、すべてのプレーヤーのテニスを躍進させる書。「サービズは上から下に打つのは間違い」「テニスは不等式でできている」「身体は動かさずに打つ」など、常識破り、型破りな指導法で結果を出し続ける田中コーチの独自のテニス理論を、理学博士の松尾氏が自ら体験で得たプレーを「物理屋」の観点で解説・証明する―――まったく新しいテニスの本!
公開日:2021.09.01