全国49地区 夏の大会データベース
【静岡】
古豪が優勢だった静岡県。近年は、文武両道の名門・静岡と私学の雄・常葉大菊川が中心にいたが、新興勢力の台頭が目立つ。新旧入り乱れた覇権争いの頂点に立つのは果たして
《2021年 センバツ結果》三島南 1回戦
●甲子園での戦い&夏の展望
東海制覇の掛川西が優勢春の上位校も逆転を狙う三島南の戦いにも注目!
東海4県の中では、やや押され気味の印象が続いてきた静岡県だが、県内では毎年、熾烈な代表校争いが繰り広げられている。
今年、主役に躍り出たのは掛川西。県2位として出場した春の東海大会で、名だたる強豪を退けて優勝を果たしたのだ。これにより、一歩リードした格好になった。チーム躍進の要は、身長185センチの大型サウスポー・沢山優介。右打者の内角を鋭く抉るクロスファイヤーは相手にとって脅威だ。
その掛川西に春季大会で勝利した藤枝明誠が2番手候補。ズバ抜けた存在こそいないが、攻守ともにまとまった総合力の高いチーム。東海大会初戦で敗れた悔しさをバネに、夏も頂点を目指す。
直近10年で4度の選手権出場を誇る静岡も目が離せない存在。今年はエース高須大雅が中心のチームで、春季大会は準決勝で掛川西に敗れたものの差は1点。十分に優勝争いする力を持っている。
過去10年静岡 夏の甲子園/地方大会決勝戦績全国49地区夏の甲子園DATABASE【東海編】
私学優位の高校野球。東海エリアもご多分に漏れず、その傾向が見られる。特に愛知は、中京大中京、愛工大名電、東邦、享栄の愛知4強で春夏合わせて65%以上の出場回数を記録するほど私学の県だ。一方、ほかの3県では私学が台頭する中でも公立が気を吐いている。県岐阜商、静岡などの健闘に期待すべし!!
私学圧倒的優位の愛知公私が伯仲する他3県
東海エリアは、これまでにすべての県が春夏ともに優勝した経験がある。これを達成しているのは、実は四国と東海だけという稀有な実績だ。どちらも構成する県が少ないという側面はあるが、実力校が多く存在することの証しと言える。そして、公立の雄がいる点も特徴だ。全国を制したこともある公立の古豪が今なお優勝争いに絡むのは、私学優位の現状にあっては珍しい。
実際、愛知を除く3県は直近年でも公立校の奮闘が目立つ。岐阜では県岐阜商、静岡では静岡、そして三重ではいなべ総合などが甲子園出場を果たしている。とりわけ三重は、10年間で4校も出場しており、公私入り乱れての混戦模様。公立の活躍に地元が盛り上がる……そんな昔ながらの楽しみが東海にはある。
しかし、愛知は例外だ。大会参加チーム数が全国トップだけあってレベルが高く、昔から愛知私学4強と呼ばれる4校(中京大中京、東邦、愛工大名電、享栄)が中心の群雄割拠。こうした全国屈指の強豪エリアだけあって、愛知の代表校は甲子園で上位に進出しやすい。
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2年ぶりの夏が戻って来た!自粛ムードにつつまれた日本列島に清々しい活気の旋風を巻き起こす球児たち!この夏の主役候補たちに大接近!春夏連覇を目指す東海大相模の門馬監督と石田隼都投手!ドラ1候補、大注目の小園健太投手(市立和歌山)、達孝太投手(天理)の直前の意気込み!甲子園を目指しユニークなチームづくりを仕上げてきた注目校もクローズアップ!高校野球ファンのあなたにぜひ手に取ってみて欲しい一冊です! !
公開日:2021.08.01