ヘラルボニー、世田谷区と地域共生社会の実現に向けた「世田谷たがいちがいプロジェクト」を開始。アートを起点に多様性を感じられるまちづくりを推進

「世田谷たがいちがいプロジェクト」お披露目会
6月18日(水)午前、世田谷区内の会場にてプロジェクトお披露目会を開催いたしました。当日は、世田谷区在住のヘラルボニー契約作家・marina氏、ヘラルボニー代表取締役Co-CEO松田文登、世田谷区長・保坂展人氏が登壇し、プロジェクトの概要をご説明しました。また、今後区民の皆さまにご参加いただくワークショップ体験も実施いたしました。
6月18日(水)のお披露目会の様子(撮影:橋本美花) お披露目会には、企業・団体19組および一般参加者30名が参加しました。 世田谷区からは「このプロジェクトをきっかけに、区民の皆さまが障害への理解に関心を持ち、自分と相手との違いをポジティブに捉える契機となれば」と期待の声が寄せられました。 また、参加者の方からは「普段は絵を描く機会がほとんどないので、新鮮でとても楽しかったです。ワークショップを通じて多様な方とつながり、“違い”を肌で実感できたのが印象的でした。また、自分の制作したポスターに込めた思いを言葉にして語る機会を得られたことも、貴重な体験になりました。」といったコメントをいただきました。 今後は区内の企業や学校とも連携し、多くの方にプロジェクトを体験していただけるよう、取り組みを広めてまいります。 世田谷区長|保坂展人氏よりコメント
区では「世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例」の制定以来、様々な取り組みを行ってきましたが、条例の名前も知らない区民の方もまだ多くいらっしゃるのが現状だと思います。このプロジェクトは区民の皆さんに条例を知ってもらい、障害理解に興味を持ってもらうための第一歩です。プロジェクトの合言葉「たがいに拍手、ちがいで握手」には、お互いを認め合い、共感し合うことで新たな価値を生み出す思いを込めており、このメッセージが区民の皆さまに広く届き、さらに広がっていくことを期待しています。プロジェクトの概要
世田谷区では令和4年度に「世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例」を制定しました。以来、障害の有無にかかわらず個々の魅力を発揮しながら安心して暮らし続けられる「世田谷区地域共生社会」の実現に向けて取り組んできました。 このたび条例の趣旨を受け、「世田谷たがいちがいプロジェクト」が2025年6月18日に正式にスタートしました。合言葉は「たがいに拍手、ちがいで握手」。 お互いの違いを尊重し合うことで新しい価値が生まれる街にしたいという思いが込められています。ヘラルボニーは本プロジェクトのプロデュースを担当し、独創的で個性豊かな契約作家のアートポスターを軸に、区や区民の皆さまとともにさまざまな活動を展開してまいります。 プロジェクトを通じ、アートを軸に違いを受け入れて楽しむ機会や、その「違い」自体を価値あるものとして大切にしたいと思う体験を発信します。「人と違うこと」を差別や偏見に変えるのではなく、同じことも違うこともそれ自体を大切にする楽しさを体験いただくことで、世田谷区に住む約92万人が92万通りの個性と多様性にあふれるまちになることを願っています。ロゴに込めた想い
「たがいちがい」というプロジェクト名から着想を得て、極端に太さの異なる2種類の線で構成したオリジナルの文字をデザイン。異なる個性が共存し、互いを認め合うことで、誰もが心地よく暮らせる社会を築いていくという想いを込めています。形状はややワイドな比率とし、「横への広がり」を意識したデザインにすることで、多様なつながりや共生の広がりを表現しました。