訪問看護師に求められる様々な在宅サービスとの連携とは?【訪問看護のアイデア帖】

他職種・多職種との連携「ヘルパーなどその他の職種との連携」

訪問看護師は、療養者の医療的な側面を支えるだけでなく、日常生活全体をサポートするために、多岐にわたる在宅サービスとの連携が不可欠です。特に、療養者の生活に最も身近に寄り添うヘルパーとの連携は、質の高い在宅ケアを実現する上で極めて重要です。


ヘルパーとの連携

ヘルパーは、療養者のご自宅に毎日、あるいは週に複数回訪問し、身体介護や生活援助を通して、その方の「日常」に最も深く関わっています。身体介護(入浴、排泄、食事介助など)、生活援助(掃除、買い物、調理など)、安否確認、見守りなどを担います。医療知識は少ないかもしれませんが、療養者の細やかな変化や介護者の様子、生活環境の課題などを肌で感じている貴重な情報源です。

訪問看護師は、ヘルパーに対して、医療的な視点からの療養者の状態やケアの留意点に関する分かりやすい説明、急な体調変化や困りごとがあった際の相談のしやすさと迅速な対応、ヘルパーの業務範囲の明確化と医療行為との線引きに関する理解、日々の業務への感謝と専門性への尊重、「怖い」「威圧感がある」と感じさせない親しみやすいコミュニケーションが求められています。

ヘルパーとのスムーズな連携のためのポイント

療養者の日常を最もよく知るヘルパーとの役割分担が訪問看護師の医療的ケアの時間の確保につながることもあります。

【あいさつと笑顔】

訪問時や電話でのやり取りで、常に明るいあいさつと笑顔を心がけましょう。親しみやすい雰囲気は、相手が話しかけやすくなるための第一歩です。

【「教えてください」の姿勢】

ヘルパーは療養者の日常を一番知っています。「〇〇さんの最近の様子で、何か気になることはありますか?」など、ヘルパーの「気付き」を尊重し、積極的に情報提供を求める姿勢を見せましょう。

【専門性の尊重と感謝】

ヘルパーの生活援助のスキルや、療養者との信頼関係を尊重し、「いつも助かります」「〇〇さんが助かっていると喜んでいました」など、具体的な感謝の言葉を伝えましょう。

【専門用語の配慮】

医療用語は避け、誰にでも分かりやすい言葉で説明しましょう。専門用語を使い過ぎると、それだけで相談しづらくなります。必要に応じて、図や写真を用いるのも有効です。

【質問しやすい雰囲気】

「何か困っていることはありませんか?」「〇〇について、分からないことがあればいつでも聞いてくださいね」と伝え、質問しやすい環境をつくりましょう。

【連絡ノートの活用】

訪問看護師、ヘルパー、療養者、介護者が共通で使える連絡ノートを活用し、日々の療養者の状態、食事量、排泄状況、気分、特記事項などを共有します。

【医療的視点からの説明】

例えば、褥瘡のケアについて「なぜこの体位変換が必要なのか」「なぜこの軟膏を塗るのか」など、医療的な根拠を分かりやすく説明することで、ヘルパーの理解が深まり、より質の高いケアにつながります。

【役割分担の明確化】

医療行為と介護行為の線引きを明確に伝え、ヘルパーが安心して業務に取り組めるようにします。「ここは看護師が対応します」「これはヘルパーさんにお願いできますか」など、具体的に役割を提示します。意外と「実は怖い」と思い悩みながら支援をしているケースもたくさんあります。

【出典】『看護技術の「不安」が「自信」に変わる!現場で役立つ!訪問看護のアイデア帖』著:星の砂

【書誌情報】
『看護技術の「不安」が「自信」に変わる!現場で役立つ!訪問看護のアイデア帖』
著:星の砂/監修:伊藤大介


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