家庭用米と政府備蓄米に違いはある? 精米日とおいしさの関係とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 米の話】

備蓄米ってなに?米に消費期限はないの?

倉庫で眠る“いざというときの米”

「備蓄米」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。備蓄米とは、万が一のために国が保管している米のことです。災害時や価格の急変、急な需要増などに備えて、安定的に供給できるようにしておくのが目的です。

日本では、政府が「政府備蓄米」として毎年一定量の米を買い取り、専用の倉庫で保管しています。これはいわば「国家の非常食」のようなもので、食料安全保障の一環として行われています。備蓄量は約100万t 前後とされており、食べ物としての用途だけでなく、価格の調整弁として使われることもあるのです。

政府備蓄米は玄米のまま保存されており、保存期間は5年。5年を過ぎると飼料用などとして販売します。

一方、私たちが普段食べているのは、玄米を精米して表面を削った「白米」です。では、白米に消費期限はあるのでしょうか? 実は、米は「生鮮食品」に分類されるため、消費期限や賞味期限は法律(食品表示法)による表示義務はありません。ただし、消費期限や賞味期限がなくても、時間が経つにつれて劣化していってしまいます。また、湿度や気温によってもおいしく食べられる期間は変化します。家庭用の米は、精米してから1~2カ月を目安に食べきることがおすすめです。

国の非常食!「政府備蓄米」のひみつ

政府が農家から米を買い取る

政府の専用倉庫にて玄米の状態で保管(最大で5年間保存)

一定期間ごとに米を入れ替える
飼料・加工用として活用(米菓・米粉・鶏のエサなど)

政府は「政府備蓄米」として毎年一定量の米を買い取り、専用の倉庫で保管。その備蓄量は約100万t 前後とされています。

米に賞味期限はあるの?

Q「米に賞味期限はあるの?」 A「法律では表示義務なし!表示されるのは「精米日」だけ!」
Q「米に賞味期限はあるの?」 A「法律では表示義務なし!表示されるのは「精米日」だけ!」

精米からの期間とおいしさの目安

精米から〜1カ月

香りもよく、炊き上がり抜群。白ご飯が一番おいしい!

精米から1〜2カ月

少しずつ風味が落ちはじめます。普段のご飯としては問題なし。

精米から3カ月以上

劣化が進み、炊き上がりも変化。チャーハンや炊き込みご飯にするのがおすすめ。

精米後の米は、時間が経つほど風味や品質が落ちていきます。精米してから1カ月~2カ月以内に食べきるのが理想とされています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』著:トキオ・ナレッジ

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 米の話』
著:トキオ・ナレッジ

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スーパーなどでの米不足、転売、価格高騰などで、ニュースやワイドショーでここ最近毎日のように取り上げられる今いちばんのホットトピック「米」。

備蓄米の放出により、古米がスーパーやコンビニで置かれるようになりましたが、味や品質、衛生面、値段、美味しく食べる方法など、普段何気なく食べていた米について興味をもって調べる人が増えてきました。

また、近年糖質制限という逆風もある一方で、健康志向や和食ブームの高まりにより「米」の再評価も進んでいます。
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「“令和の米騒動”はひとつの原因では語れない」
「年々減少する米の消費量 それでも起こる米不足」
「備蓄米ってなに? 米に消費期限はないの?」
「外国米が日本市場になかなか入れない理由」
「炊飯器に放置された保温状態の米の消費期限は?」
「白米より栄養価アップ!今人気の分づき米とは」などなど
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