食べてから出るまで丸わかり!? 各消化器官の消化時間とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話】

食べた物が便になるまでは1~3日かかる

消化から排泄まで24~72時間かかる

胃の中の食物は胃酸や消化酵素によって消化され、ドロドロのかゆ状になって十二指腸へと送られます。

十二指腸は胃の出口から小腸の始まりまでの部分で、主な役割は膵臓や胆のうに働きかけ、膵液や胆汁の分泌を促すことです。膵液はたんぱく質を分解するトリプシン、糖質を分解する膵アミラーゼなど、さまざまな消化酵素を含む消化液。胃酸によって酸化された消化物を中和する役目も果たします。一方、胆汁は脂質の消化酵素であるリパーゼの働きを助ける消化液です

十二指腸では本格的な消化が進みますが、栄養の吸収は行われません。その働きを担うのは小腸です。全長6~7mにもなる小腸の内壁は、絨毛という小突起におおわれています。その内部には毛細血管とリンパ管が通り、ここから栄養の吸収や運搬が行われるのです。また、小腸では人が1日に摂取する水分や体液など、合わせて約2.5~3ℓもの水分の80%ほどが吸収されます

そして消化の仕上げをつとめるのは大腸です。消化物の水分を吸収し、便をつくるのがその役回りとなります。結腸で水分を吸収された消化物は直腸へと送られ、便として一時的にためられてから排泄へ。こうして24~72時間もの時間をかけ、体内では「消化・吸収のシステム」が緻密なプログロムをこなしているのです。

食べた物が消化・吸収される仕組み

胃【消化と殺菌】:2〜3時間で消化

胃の筋肉が縦や横、斜めに動いて食べ物を砕き、胃液と混ざってかゆ状に消化される。

十二指腸【本格的に消化活動を進める】

さまざまなホルモンが分泌され、胆のうと膵臓に働きかける。胆汁と膵液が本格的に消化活動をはじめる。

【MEMO】胃を手術で全摘出した場合も十二指腸はなるべく温存する

消化液として重要なすい液と胆汁の分泌を促す場所で、小腸へ食べ物を送る前の下準備として欠かせない器官なので、病気になっても温存することが多い臓器です。

小腸【栄養を分解・吸収】:5~8時間かけて通過

消化酵素の働きで、食べ物に含まれる栄養を分解して吸収する。

大腸【水分を吸収して便に】:8~12時間かけて通過

小腸では消化しきれなかったたんぱく質や食物繊維を分解、吸収し、水分も吸収して便をつくる。

【MEMO】大腸はストレスに弱く便秘や下痢になりやすい

ストレス、睡眠不足、偏食、喫煙、多量の飲酒などが原因で、過敏性腸症候群を起こすことが。不調が続く場合、生活習慣の見直しが必要です。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話』著:福原 真一郎

【書誌情報】
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著:福原 真一郎

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