殴り合うときだけ、独りじゃなかった――岩井圭也氏の青春ボクシング小説『拳の声が聞こえるか』3月18日(水)発売決定!

人生丸ごと、拳に込めろ。
『永遠についての証明』で鮮烈なデビューを果たし、SF、ミステリ、歴史小説など様々なジャンルを越境しながら、重厚な人間ドラマを描いてきた岩井圭也氏。そんな著者が最新作で選んだ舞台は、リングの上。孤独な青年が拳を通じて他者と繋がり、自らの言葉を手にしていく姿を描いた感動作。

撮影・宇佐美亮
言葉は喉の奥でつっかえ、想いは胸の底で燻る。五十嵐遼馬は、昔から会話が上手く出来なかった。話そうとすると、喉に鍵が掛かったかのように、言葉に詰まってしまうのだ。地元を捨て、東京で影のように生きる遼馬だったが、ある日、仕事帰りに通りかかった<須郷ボクシングジム>の熱気に引き寄せられ、そのまま入会することに。
当初は、孤独を埋めるようにジムに通っていたが、トレーナーの高矢明から「ボクシングは対話だ」と教わり開眼。リングでの駆け引きを通して、自らの拳(おもい)を主張する喜びに目覚めていく。
プロボクサーとして歩み始めた遼馬の前に立ちはだかるのは、悪霊(ピーポープ)を背負うタイ人ボクサー、サクチャイ・プラガヤット。言葉も国境も超え、互いの存在を懸けて激突する二人の拳。
この世界には、殴り合うことでしか辿り着けない場所がある。読み終えた瞬間、あなたの胸にも熱い何かが込み上げる、魂の青春拳闘小説。
■著者コメント
言葉によるコミュニケーションが主流の時代に、言葉ではない対話の形を描きたいと思いました。永遠にわかりあえないのに、それでも理解しようと試みる姿を見守ってもらえたら幸いです。
■著者紹介:岩井圭也(いわい・けいや)
1987年生まれ。大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年、『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。以後、『文身』『水よ踊れ』『生者のポエトリー』など、ジャンルを越境しながら重厚な人間ドラマを描きあげ、高い評価を得る。『最後の鑑定人』『楽園の犬』が日本推理作家協会賞候補、『汽水域』が大藪春彦賞候補、『完全なる白銀』が山本周五郎賞候補、『われは熊楠』が直木賞候補に選出された。近著に『サバイブ!』『真珠配列』『あしたの肖像』がある。■書籍データ
【タイトル】『拳の声が聞こえるか』【著者名】岩井圭也
【発売日】2026/03/18
【造本】四六版三方断ちカバー
【定価】2,100円(税込)
【ISBN】978-4-10-356411-9
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