遂に開幕したBリーグ、2024-25シーズン! ここまでの各チームの戦いぶりは?
2024‐25シーズンで9シーズン目を迎えた国内プロバスケットボールリーグ・Bリーグ。まだ開幕3節(各チーム6試合)を消化した段階だが、すでに明暗が分かれているチームもある。国内でも大きな注目を集めている新シーズン、スタートダッシュを決めたチームは一体どこ!?
【東地区】
千葉Jが前評判通り好調! 仙台はいまだ勝ち星なし
開幕前から「優勝候補筆頭」にも名の挙がった千葉ジェッツが前評判通りの強さを見せている。今シーズンから開場した新本拠地・ららアリーナで行われた開幕節は昨シーズンのB1最高勝率チーム・宇都宮ブレックスとの対戦となったが、開幕戦でオーバータイムの激闘を制すと、2戦目も快勝。3戦目に茨城ロボッツを相手に星を落としたが、6戦を終えて5勝1敗と早くも地区首位に立っている。開幕2戦目で新加入の渡邊雄太が左足首を痛めるアクシデントに見舞われ、戦列を離れたが分厚い選手層で渡邊不在を感じさせない戦いぶりを見せている。特にチームの司令塔・富樫勇樹は3戦目に28得点を挙げるなど得点、アシストでチームトップと絶好調。スキのない戦いぶりで今後も優勝争いの中心になりそうだ。
一方、開幕節で千葉J相手に連敗した宇都宮は、その後4連勝としっかりと建て直しに成功。絶対的エースのD.J・ニュービルはすでに得点、スティールでリーグトップに立つなど今シーズンもコートで圧倒的な支配力を発揮している。東地区の優勝争いは、戦前の予想通り千葉J、宇都宮の2チームが中心になりそうだ。
仙台89ERSはBリーグで唯一、いまだ勝ち星がない。開幕戦で横浜ビー・コルセアーズに逆転負けを喫し、2戦目も接戦を落とすと、なかなか波に乗れない戦いが続く。「初勝利」をキッカケに浮上を目指したいところだ。
【中地区】
最激戦区で飛び出したのは名門A東京!昨季地区優勝2クラブが追随
ハイレベルなチームがずらりと顔を並べた最激戦区・中地区で飛び出したのはアルバルク東京。テーブス海、セバンチャン・サイズ、ライアン・ロシターといった主力が計算通りの活躍を見せ、開幕5連勝とスタートダッシュを決めて見せた。
そんなA東京にストップをかけたのが昨季の中地区王者・三遠ネオフェニックス。開幕6戦目、第4クォーターで逆転勝利を挙げ、A東京の連勝を止めるなど、ここまで4勝2敗。負けていれば一気に差を広げられる試合だっただけに、開幕直後とはいえ大きな勝利だったはず。
中地区は首位・A東京を三遠、昨シーズンの西地区王者・名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、シーホース三河が追う形に。ただ、三ロッカーズ渋谷や川﨑ブレイブサンダーズといった自力のあるチームも控えており、首位争いはまだまだ混とんとしそうな気配が漂う。
【西地区】
昨季王者・広島がまさかの開幕5連敗。ダークホースは大阪か!?
西地区は昨シーズン、年間王者に輝いた広島ドラゴンフライズが開幕戦で群馬グレインサンダースを相手に53‐82と大敗すると、なかなか波に乗れず5連敗を喫するまさかのスタート。今シーズンから指揮を執る朝山正悟ヘッドコーチにとっては厳しい初陣となってしまった。
そんな中、地力のある島根スサノオマジック、琉球ゴールデンキングスは順当なスタート。島根は5勝1敗で首位、琉球は4勝2敗で2位と開幕早々に好位置につけている。島根は昨シーズン得点王のエース、ペリン・ビュフォードが移籍したが、新加入のコティ・クラーク、ジェームズ・マイケル・マカドゥ、エヴァンス ルークらがしっかりと穴埋め。補強戦略がしっかりと機能している。
琉球は開幕戦で三遠にオーバータイムの末に敗れたが、司令塔の岸本隆一が24得点と奮闘するなど、チームを牽引。今シーズンは主力選手の移籍もありながら、Bリーグでも屈指の「安定感」は今シーズンも健在だ。
島根、琉球に続くのがエヴェッサ大阪。開幕4連勝後に2連敗とやや足踏みしたが、地区7位に沈んだ昨シーズンとは明らかに「手ごたえ」の違う戦いを見せている。レイ・パークスジュニア、マット・ボンズ、ライアン・ルーサー、ヴォーディミル・ゲルンというアジア特別枠を含む4人の外国籍選手がしっかりとスタッツを残しており、「台風の目」になる予感も漂う。
まだ開幕して1カ月足らずだが、早くもチームの戦いぶりや手応え、課題も見えてきた。9シーズン目のチャンピオンを目指す戦いはここからさらに厳しくなるが、混沌とする各地区の優勝争い、ワイルドカード争いにも注目していきたい。
文・花田雪
公開日:2024.10.26