賢い子は1歳までの眠りで決まる

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赤ちゃんが最も高度な思考のひとつである抽象的思考を身につける為に必要なこととは?【賢い子は1歳までの眠りで決まる】

高度な抽象的思考も十分な睡眠によって育まれます

賢い子が育つポイント
●睡眠は認識力を高めます
●睡眠は抽象的思考を身につけるのにも役立ちます

ここで、アリゾナ大学の研究がまとめた、抽象的思考の身につけ方についてのレポートを見てみましょう。研究者たちは1歳3か月の複数の赤ちゃんを対象に、音の認識力に関する実験を行いました。

まず、ある人工言語でできた短い文章をいくつか録音し、赤ちゃんたちがこの言語の音に慣れるまで、何度も繰り返し聞かせます。

その後、一部の赤ちゃんにはいつもの時間に昼寝をさせ、ほかの赤ちゃんには昼寝をさせず起こしたままにしておきます。そして、4時間後、先ほどと同じ文章と新しい文章を聞かせ、それぞれがどう反応するか、赤ちゃんの視線を注意深く見ながら観察するというものです。

新しい文章も同じ人工言語でできていましたが、文章の最初と最後の単語の関係が、繰り返し聞かせていた文章と異なります。観察方法は赤ちゃんの研究によく使われる定評のある方法で、昼寝をしているかしていないかの違いがあるだけでした。

結果はというと、どちらのグループの子どもも聞き慣れた文章には気づきましたが、新しい文章に気づいたのは昼寝をした子どもたちだけでした。

昼寝をした赤ちゃんは、最初の文章に関する知識を、新しい文章の耳慣れない音のパターンを認識するのにうまく活用させることができたのです。

この実験から、睡眠は認識力を高め、赤ちゃんがもっとも高度な思考のひとつである抽象的思考を身につけるのにも役立つことが明らかになりました。

出典:『賢い子は1歳までの眠りで決まる』

【書誌情報】
『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
ポリー・ムーア 著

睡眠を専門とするプロフェッショナルが考案、自分の子どもで実践し、さらに全米で実績を積んできた「NAPSメソッド」。これによって、子どもに良質な睡眠を与え、夜泣きを改善し、乳児期に学習能力を飛躍的に発達させることができます。メソッドの方法は非常に簡単で、子どもの睡眠を記録するだけというもの。生涯にわたって重要となる集中力、情緒の安定、コミュニケーション能力ものばす、本当に優秀な子を育てる育児書。子どもの睡眠障害を防ぐこともできます。

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