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祭りにかかせないお神輿や山車の本当の役割って何?

Text:渋谷申博

神輿は文字どおり「神の輿」、山車は役割が変わった

お神輿(神輿 )とは、神社の御祭神が本殿から別の場所に移動する際に用いる輿で、神殿風の輿と担かつぎ棒(轅)で構成されています。お神輿が初めて使われたのは749(天平勝宝元)年のことで、今の大分県宇佐市にある宇佐神宮の御祭神が東とう大だい寺じ の大仏建立を助けるために平城京まで上京するのに用いたとされます。先に結論を書いてしまいましたが、お神輿は神様の乗り物です。文字どおり「神の輿」です。日本の神様は本殿にずっと籠こもっているわけではなく、さまざまな折りに移動をします。例大祭などの大きな祭りの時には、見守っている地域を一回りしたり、御お旅たび所じょという仮設の祭場に泊まったりもします。

移動する理由は、神様(神社)によって違うので一概にはいえないのですが、もともと神様は神社に常駐しているのではなく、天上や山の上などから降下してきて祭祀を受けていたことが大きいでしょう。たとえば、田の神は、季節によって山から里(春)、里から山(秋)へと移動します。山車(だんじり・屋台)の起源は2つあるとされます。1つは天皇の即位儀礼の1つ大嘗祭*で、大嘗宮の前に据えられた標しるしの山、もう1つは869(貞観11)年に京都の神泉苑で行なわれた御霊会で立てられた66本の鉾です。いずれも神霊を宿らせるためのもので、山車も神輿と同様の機能をもっていたことがわかります。しかし、山車は美しく飾りつけたり、その上でお囃子を演奏したりして、祭りを盛り上げるものに変わっていきました。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷申博

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