中国製だとわかっていても購入している!?
日本への観光客による消費(インバウンド消費)で欠かせないメイドインジャパンの商品。日本の製品を好む外国人観光客はこぞって、「メイドインジャパンのクオリティは安心だ」といいます。
量販店で「日本のものだ!」と中国人観光客が大量に買い込んでいる製品の中には、実はメイドインチャイナのものも少なくありません。
それでも日本製は安心だという神話を信じて買い物をする観光客が後を絶ちません。同じものであれば、自国で購入するよりも日本で買ったほうが免税となり、安く手に入るというのも大きいようです。
メイドインジャパンの質の高さはグローバル市場でも決して負けるものではないはずです。
円安やビザ発給要件の緩和で入国者が増加
東日本大震災直後、日本を訪れる外国人観光客の数は一時的に減少しましたが、近年は治安の良さが再評価され、増加の一途をたどっています。
訪日外国人の人数が過去最高の伸び率となった2015年頃になると、東京、名古屋、大阪、京都などの観光地では、中国人を中心とした外国人観光客が大きなスーツケースを片手に日本の家電、薬、化粧品などを買い込むいわゆる“爆買い”が見られるようになります。
2017年にはインバウンド消費額は4兆円にも上りました。
これはトランプ大統領就任以降に為替レートが円安になったこと、LCC(低価格航空会社)など交通の便の増加、ビザ発給要件の緩和なども影響したことが考えられます。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 地政学の話』
著:荒巻 豊志
シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「地政学」について分かりやすく解説した一冊。「地政学」とは、地理的な条件が国家の政治、経済、軍事に与える影響を研究する学問。歴史的背景も関わり、国内・世界中で起こっている諸問題解決の糸口となる、まさに現代に最も必要な知識である。ニュースではよくわからない国際情勢と世界で起こっている現状が見えてくる!
公開日:2020.11.03
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