短くても時間を区切れば仕事がはかどる
人間が最も集中力を発揮するのは90分だということは、すでに述べました。
その90分という限られた時間を、最も有効活用するコツがあります。
それは「デッドライン」、つまり締切りを設定することです。デッドラインがあれば、人はそれに向かって集中力を発揮します。
ということは、脳の働きもそれに向かって最高潮に達するということです。
しかし、だからといってデッドラインは90分後である必要はありません。
たとえば10分後や15分後でもいいのです。「10分でここまでやろう」と決めて、それに向かって集中する。それがうまくいけば、10分後には、何かひとつのことが確実に完成します。
そして、さらに次の10分後に、また新たなデッドラインを設定するのです。
そうやって「短いデッドライン」で小さな結果を積み上げていき、最終的に合計90分で、大きな成果が出るように計画を立てるわけです。
もしもデッドラインを設定しなかったらどうでしょうか。
いつまでも時間があるように錯覚し、なかなかひとつの成果にたどり着くことができません。
あるいは、あれもこれもと手を広げてしまい、いつまでたっても結果が見えてきません。結局は90分という時間が、無駄になることもあります。
デッドラインは、つねに脳を最高の状態で働かせてくれます。仕事が終わる時間を予測し、意識することで最高の成果を手にすることができるのです。
【出典】『面白いほど役に立つ 図解 超一流の時間力』
著者:安田 正 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
安田 正(やすだ ただし) 株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役。早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授。英語のほか、ロジカル・コミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応トレーニング、交渉術などのビジネス・コミュニケーションの領域で、上場企業、官公庁を中心に1700の会社、団体でのセミナー講師、コンサルタントとしての指導実績を持つ。また東京大学、京都大学、一橋大学でも教鞭を執る。
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公開日:2022.10.12