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神社の象徴である鳥居はいつ誰が最初に建てたのか?その起源とは!?【神社の話】

Text:渋谷申博

鳥居ってどんな意味があるの?

平安末期の12世紀後半、後白河法皇は宮廷や公家の年中行事を詳細に記録した『年中行事絵巻』をつくらせました。その巻十二は梅宮大社(京都市右京区)の梅宮祭で始まるのですが、巻頭部分の図には梅宮大社の一の鳥居が描かれています。絵巻をさらに見ていくと参道のまんなかあたりにも鳥居が立っていることがわかります。なぜ絵巻の話から始めたかといいますと、鳥居は古い遺構が残っておらず*、その起源が謎となっているからです。『年中行事絵巻』に描かれていることにより、12世紀の京都の神社には木造の鳥居があったことがわかります。

地図記号になっていることからもわかるように、鳥居は神社を象徴する建築物です。2本の柱と2本の横木からなる簡単な構造ですが、それだけに遠くからでもその存在を認められます。また、鳥居はそこから内が聖なる場所であることを示す結界でもあります。扉などはありませんが、これがあることでみだりに入ってはいけない場所であることが明示されるのです。このように神社には不可欠な鳥居ですが、起源や名前の由来などほとんどわかっていません。

古代には死者の霊は鳥の姿になると信じられたことと関係があるという説、インドのトラーナという門や中国の華表という標識が起源という説がありますが、いずれも立証されていません。なお、鳥居は簡単な構造ながらバリエーションは豊富です。大きく分けると簡素な神明系と装飾性が高い明神系の2種があります。 参拝した神社の鳥居がどの形式か調べてみるのも楽しいです。

『図解 神社の話』はこんな人におすすめ!

・神社とお祭りの関係性が知りたい!
・初詣はいつの時代から始まった行事なの?
・神社によって御利益が違うのはどうして?

と感じている方には大変おすすめな本です。

「神社には、どんな神様がお祀りされている?」「鳥居や狛犬にはどんな意味がある?」「犬や猫の神社があるってホント?」素朴な疑問で神社のディープな魅力がわかる!知っておきたい神社のキホンから、イザナギ、イザナミ、アマテラス、スサノオ、オオクニヌシなど、神社に祀られている祭神のこと、お祭りと神社の関係まで、神社と神様にまつわる知識をイラスト・図とともに解説しています。金運や縁結び、長寿など、さまざまな願いをかなえる最強の開運神社も紹介します。神社のキホンを知れば、神社参拝が楽しくなる!神社巡りのお供に最適な一冊です。

シリーズ累計250万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ

図解シリーズは、右側に文章、左側に図解で解説という形で構成されているので、本が苦手な人にも理解しやすい内容です。

図解シリーズには、健康・実用だけではなく大人の学びなおしにピッタリな教養のテーマも満載。さくっと読めてしまうのに、しっかりとした専門家の知識を身につけることができるのが最大の魅力です!

気になる中身を少しだけご紹介!意外と知らない!お祭りと神社の関係性とは?

神道の特徴の1つとして、仏教やキリスト教のような聖典がないということがあげられます。『古事記』は聖典ではないのかと思われる方もおられるでしょうが、『古事記』も『日本書紀』も歴史書として編纂されたもので、聖典と呼べるものではありません。なぜなら、そこには聖典には不可欠な教義が記されていないからです。仏教やキリスト教は聖典を拠り所として教えを数十世紀にわたって伝えてきました。では、聖典をもたない神道は、どうやって教えを継承し広めてきたのでしょうか。

さまざまな要因が考えられますが、そのなかでも大きな役割を果たしたのが神道とお祭りです。神話を語り伝え、お祭りを繰り返し行うことを通じて、価値観や世界観を伝えてきたのです。とくにお祭りは「神話(時代)の再現」と「神様を喜ばせる」の2点で、神道の継承に重要な役割を果たしてきました。「神話(時代)の再現」は、ご祭神が出現した場所への神輿渡御や、神話を題材とした神楽、神話を語る祝詞など、お祭りによって方法は異なりますが、これによってご祭神が活躍した頃のことや神社が創建された時代を人々に想起させ、神道が理想とするものを伝えてきました。

一方、神様を喜ばせることは、災害などが起きないようにお願いする目的がありました。そして、供物や芸能の奉納などの歓待によって威力を増した神様の霊力を分けてもらうのでした。そして、神社はこうしたお祭りが行われる聖地なのです。もちろん、神社の外で行われるお祭りもありますが、神社という場があったからお祭りは維持されてきたのです。

今年が終わる前に知っておきたい!お札・お守り・おみくじ・絵馬・御朱印の正しい扱い方とは?

神社から参拝者に授与されるものは大きく分けて2種類あります。神札類と縁起物です。神札類は神様の霊威が宿っているもので、神札(お札)やお守りがこれにあたります。これはいわば神様の分身なので、不浄な場所に置かず、神札は神棚に祀るか、目線より高く清浄な場所にお祀りしてください。できれば南向きか東向きに奉安しましょう。お守りは身につけるようにした神札なので、身近なもの(衣服や鞄など)につけておけばよいのですが、汚しやすいので注意が必要です。

おみくじ・絵馬などの縁起物には霊威は宿っていませんが、神様からの授かりものなので粗末にしてはいけません。おみくじは本来いただいて帰るものであるが、悪い内容であったり、縁結びの願掛けをする時は、境内の指定の場所に結びましょう。絵馬は奉納するのが本来のあり方ですが、記念にもって帰ってもかまいません。御朱印は参拝の証なので、参拝を終えてからいただくのが原則で、神社の印が捺されているので神札に準ずるものということもできます。穢れのない場所で保管しましょう。

神社についてもっと知りたくなる興味深い内容が満載!

★狛犬とキツネはどんな役割を果たしているの?
★神様によって叶う願いが違うのか?
★一生の願いを叶える神社とは
★神社の境内には何があるのか?

などなど気になるタイトルが目白押し!

ほかにも、つい誰かに話したくなるようなトピックが満載!日本に8万社あるという神社。神社は静謐な気で満たされ、まさに日本文化の心を象徴しています。御朱印ブームは衰えることを知らず、スピリチュアルや開運祈願ブームを背景に、神社への関心はますます高まっています。本書は、神社や神様の基礎知識が身につき、さまざまな開運神社もわかる、神社参拝が楽しくなる1冊です。

出典:『図解 眠れなくなるほど面白い 神社の話』

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神社の話』
渋谷申博 監修

日本に8万社以上あるという神社。神社は静謐な気で満たされ、まさに日本文化の心を象徴しています。御朱印ブームは衰えることを知らず、スピリチュアルや開運祈願ブームを背景に、神社への関心はますます高まっています。本書は、神社や神様の基礎知識が身につき、さまざまな開運神社もわかる、神社参拝が楽しくなる1冊です。