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哺乳類では激レアの毒を持つ生き物たち【眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話】

Text:船山 信次

哺乳類では激レアの毒を持つ生き物たち

私たち人間と同じ哺乳類に属する生物にも、実は毒を持つものがいます。

哺乳類でありながら鳥類のような珍しい見た目をしたカモノハシの雄には、うしろ脚に「蹴爪」という突き出た部分があります。この先端を相手に刺し、毒腺から分泌される毒を体内に注ぎ込むのです。この毒液を分泌する蹴爪は雄同士の争いの際に使われます。刺されると激しい痛みを感じますが、人間がその毒で死ぬようなことはないようです。

サルの仲間でゆっくりと動くことが特徴のスローロリスは、脇の「上腕腺」から分泌されるくさい液体を舐めて唾液と混ぜて毒液をつくります。スローロリスは毛づくろいをしながらこの毒を全身に広げ、天敵から身を守ります。そして、この毒の危険性を知らずに人間がスローロリスの毛を撫でると、アナフィラキシーショックを起こすことがあるため、安易に触れるのは危険です。

臭くさいにおいで知られるスカンクも、毒を持つ哺乳類の一種です。お尻の「肛門腺」から強烈なにおいの毒液を噴射します。この毒液は、1週間経ってもにおいが取れないほど強力なため、注意が必要です。ただし、においに鈍感な鳥類にはあまり効果がないとされています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話』監修:船山 信次

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話』
監修:船山 信次


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日常生活のなかで、毒性のあるものを誤食したり、毒を持つ生物に触れたりして中毒症状が出たというケースは少なくありません。
スイセンやキノコの誤食など毎年のように発生しており、毒は非常に身近な存在です。

本書はまず毒とはなにかという毒の定義や作用などの基礎を化学や薬学の知識がない人にもわかりやすく解説。
例えば「地球上で最凶の毒は?」「青酸カリって舐めても大丈夫?」など、気になる毒の雑学とともに紹介します。

また、毒を持つハチ、カエル、クラゲなどの生き物やスイセン、アジサイ、トリカブト、カエンタケなどの植物やキノコ、アスベスト、ダイオキシン、火山ガスなど環境系の毒、
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