男性は2ヶ月、女性は3ヶ月後から変化する
脂肪の種類によって落ちるスピードが違う
「1ヶ月あれば痩せる」などとよくいわれますが、一般に男性と女性ではつきやすい脂肪のタイプが異なるため、体重が落ちるスピードも変わってきます。一般的に男性は内臓脂肪がついている人が多く、女性は皮下脂肪がついている場合が多いです。
内臓脂肪は燃焼されやすいため、内臓脂肪がつきやすい男性の場合は、減量をはじめてから2ヶ月ほどで体型の変化がみられます。一方、皮下脂肪は燃焼されにくく落ちにくいため、女性の場合は体重や体型の変化があらわれるまでに3ヶ月程度かかるケースが多くなります。
また、女性の場合は、更年期以降には女性ホルモンが減少して内臓脂肪がつきやすい体質に変化していきます。内臓脂肪は皮下脂肪に比べると生活習慣病などの病気を引き起こすリスクが格段に高くなるのはこれまで説明してきたとおり。50代以降に太ってきた場合は内臓脂肪が増している可能性もあるため、特に注意が必要です。
脂肪のつき方は男女で傾向がありますが、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。病院などで検査をすれば、より詳しく自分の脂肪のタイプを知ることができます。急激な減量は避け、自分の脂肪のタイプに合わせた方法でじっくりと減量していきましょう。
肥満タイプの男女の割合
内臓脂肪型と皮下脂肪型の割合を比較してみると、男性の約9割が内臓脂肪型の肥満であることがわかります。一方、女性の場合は皮下脂肪型の割合が多く、女性ホルモンが減る50代以降から内臓脂肪型の肥満も増えてきます。

出典:厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査」より作成
内臓脂肪と皮下脂肪の減量期の変化
内臓脂肪のほうが早い段階から減りはじめますが、皮下脂肪はなかなか落ちないことがわかります。このことから、一般的に男性のほうが減量しやすく、女性のほうが減量しにくいことがわかります。

出典:Li Y,et al. Exp Biol Med. 228, 2003, 1118-23. より作成
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話』監修:栗原 毅
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話』
監修:栗原 毅
ダイエットでも健康でも超重要な『内臓脂肪』をテーマに、速攻で落とせる方法を医師が解説する図解シリーズ最新作!
新型コロナウィルスの影響でテレワークの導入や、不要不急の外出など、何かと家にいる時間が多くなっているため、運動不足や食事量の変化により、肥満になって健康状態が悪化してしまう人も多くいます。
そこで問題なるのが『内臓脂肪』。ゆるキャラみたいなかわいいぽっこりおなかになってきた……と悠長に考えている場合ではありません。
内臓脂肪の増加は見た目の変化だけでなく、放置すると健康状態に様々な悪影響が出てきます。
本書ではそんな内臓脂肪が増えてしまう理由から、速攻で落とす食事法まで、すぐに使える超実用的な情報を幅広く紹介します。
『内臓脂肪の前に脂肪肝が問題』『内臓脂肪を減らすには緑茶を飲むのが最短ルート』『お酒を飲みながら内臓脂肪を減らす方法』など、今日から使える知識が満載です!痩せたい、健康になりたい、家族の健康が気になる、という方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2025.03.20
