出来高と株価の関係を実例で見る

出来高が急増したら値幅を取るチャンス！

1日の出来高と株価の関係

では、出来高と株価の関係を実例で見てみましょう。まずは１日の出来高のほうから見てみます。下図のチャートはアウンコンサルティング（東証マザーズ２４５９）の日足です。下段の棒グラフが出来高を示しています。８月６日の出来高を見てください。急増しています。それまでの取引日には棒グラフがないように見えますが、実際には出来高があり、棒グラフもあるわけです。日によってばらつきがありますが、だいたいこの銘柄の出来高は日1万株未満です。

しかし、８月６日の出来高は、約３６０９万株。他の取引日の棒グラフが見えなくなるほど、この日の出来高が多かったというわけです。次に株価を見てみましょう。この銘柄はけっして値動きがよかったとはいえません。

1日の値幅が10円にも満たない日がほとんど。ときどき、大きく動くのですが、1日で終わってしまいます。翌日以降はまた小さな動きになってしまいます。それが、８月６日に突然出来高をともなって大きく上昇したわけです。そして、数日間、株価は大きな動きをしました。このように、出来高が急増した銘柄は株価が大きく動き、値幅を取りやすくなるのです。

５分足ごとの出来高と株価の関係

次は５分足ごとの出来高と株価の関係について、実例で見てみましょう。下図のチャートは、ソフトブレーン（東証１部４７７９）の５分足です。前場はほとんど出来高がなく、株価も小動きでした。１６９円〜１７１円の間で推移していました。しかし、13時前にとつぜん長めの陽線が出て、株価が上昇しはじめました。

前場の高値を抜き、その後も大きく上昇。２１３円の高値をつけました。13時の足の出来高を見てください。前場の足と比べると、かなり多い出来高です。トレーダーの関心度が一気に高まったことを示しています。この足を機に、値動きが荒っぽくなりました。前場でデイトレードをするのは、かなり難しいといえます。出来高も少なく、値動きも悪いので、仕掛けるタイミングを見極めるのが難しいのです。

また、仮に仕掛けたとしても、トレーダーの関心度が低いので、大きく動く可能性は低く（前場での話）、値幅を抜けるのはいつになるかわかりません。しかし、出来高が急増し、値動きがよくなれば、買いにしろカラ売りにしろ仕掛けやすくなるわけです。株価だけでなく、分足の出来高にも注目することが大切です。

出来高が急増した場合は売買チャンス

出来高と株価の関係を実例で見る

アウンコンサルティング　日足チャート

1日の出来高に注目！

8月6日に出来高急増。値動きのよい日が数日間続いた。出来高が多いうちは売買チャンス。

ソフトブレーン　5分足チャート

5分足の出来高に注目！

13時前に出来高が急増し、値動きがよくなった。出来高が急増したら売買チャンス。

日足の出来高や5分足の出来高が急増し、値動きがよくなると、仕掛けるチャンスが多くなる！

出典：最新版 これから始める株デイトレード