子ども視点から見た「時間の概念」を知ろう①
子どもには「現在」が存在しない
子どもがこれから社会生活を送っていくためには、「時間を守ること」を学んでいく必要があります。
でも、そもそも子どもには時間の概念がありません。過去・現在・未来という時間軸のなかで、子どもには「現在」しか存在していないのです。
子どもの時間の概念と特徴
- 過去がない…学習したことが定着しにくい
- 未来がない…未来への不安を感じないため、不安に対して備えることがない
子どもたちが不安を感じるということは、「未来」という概念がわかってきている証拠です。未来の概念がわかると、これから起こることを予想して、自分から動けるようになっていくでしょう。
未来の概念が身につくには、10年以上かかる
子どもが成長し、未来の概念がわかる時期には、男女で差があります。
- 男の子は中学2年生の9月(夏休みが終わったあと)
- 女の子は小学校5年生
個人差はありますが、ちょうど子どもが大人の体へ変わる頃に、時間の意識の変化も感じられることが、わたしの35年間の経験からわかりました。
そのため、わたしは中学校1年生の男の子を「小学7年生」と捉えています。
「もう○年生なんだから、これくらいできるでしょう」
と、大人の基準で子どもの成長速度を決めつけないよう気をつけましょう。
【出典】『集中力 やる気 学力がアップする 頭のよい子が育つ家のしかけ』著:石田勝紀
【書誌情報】
『集中力 やる気 学力がアップする 頭のよい子が育つ家のしかけ』
著:石田勝紀
本書『頭のよい子の育て方』では、「頭のよい子」とは、単に学力や成績が優れた子どもを指すのではなく、その子自身の特性やタイプに応じた能力や個性が発揮されている状態を意味すると提案します。著者は、親として子どもの個性に合わせた育児の重要性を強調し、シンプルで無理のない生活環境を整えることが、子どもの健全な成長を促す鍵であると説いています。また、親の都合で育児を進めるのではなく、子どもの特性に合ったアプローチが必要であることを具体的な例を交えて解説しています。子どもの成長をサポートするための実践的なアドバイスが満載の一冊です。
公開日:2024.09.24