SPORTS COLUMN
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打席での真剣勝負にすべてを捧げた『剣豪』!前田智徳

己のつとめに集中し、ファンを惹き付ける凄み

前田智徳/広島東洋カープ
通算成績22年:2176試合 2115安打
295本塁打 1108打点 打率.302

チームメイトですら近寄りがたいオーラを放ち、バッターボックスでは相手ピッチャーをグッと見据えて威光を放つ。その勝負師然とした立ち居振る舞いと、仕事ぶりから「ラスト・サムライ」と呼ばれた前田智徳の存在感は、球界でも特別だった。高卒1年目に1軍デビューを果たすと、翌年にはレギュラーに定着。この頃から川上哲治や長嶋茂雄、野村克也といった錚々たる出が絶賛。落合博満や古田敦也ら他チームの主力からは一目置かれ、イチローや松井秀喜が憧れた。しかし24歳にして左アキレス腱を断裂。そこからは怪我との戦いだった。2000年には右アキレス腱も手術。「前田智徳はもう死にました」とは、走攻守にこだわった男の、理想形との決別だった。それから13年。満身創痍の身体で唯一の武器となったバットを握り、打席での真剣勝負のみにすべてを捧げた稀代の「剣豪」。その腕前、お見事でした。

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