12球団完全データファイル2021
両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!
【チームMVP/鈴木誠也】我らがカープの主砲!メジャーで魅せてやれ
昨季は序盤こそ低空飛行だったが、蓋を開けてみれば、打率.317、38本塁打、88打点と打ちまくり、首位打者と最高出塁率に輝いた鈴木。OPS1.072も両リーグトップでまさに日本最強打者の座に就いた。
そして今オフ、ポスティングでのメジャー挑戦が決定。MLBと選手会が労使交渉でゴタゴタしているが、大谷フィーバーの影響もあり、日本人スラッガーに食指を伸ばす球団は多そうだ。
思い返せば、リーグ3連覇への序曲は若きスラッガー・鈴木の台頭だった。チームの戦力ダウンは必至だが、どこまでも応援したい。
【チーム逆MVP/フランスア】故障でわずか8登板…8回の男に舞い戻れ!
2020年まで2年連続50登板を果たし、守護神に定着していたフランスアだが、昨季は母国・ドミニカで新型コロナウイルスに感染し、来日が遅れ、さらには3月に右ヒザを痛めて手術。6月に2軍で復帰したが、なかなか状態が上がらないまま、1軍ではわずか8登板でシーズンを終えた。
ある意味ではフランスア不在のおかげで守護神・栗林良吏が誕生したわけだが、リリーフ陣の現状を考えるとフランスアの不在が戦力的には最も痛手だった。
外国人枠ではあるが、もはや生え抜き。フランスアの復活が今季の成績を占うカギだ。先発陣では8試合で0勝4敗、防御率6.31に終わった野村祐輔が崖っぷち。
【セリーグ4位】広島東洋カープ
【2021シーズン成績】
63勝68敗12分
勝率 .481
得 点 557 ③
失 点 589 ⑤
本塁打 123 ④
盗 塁 68 ③
打 率 .264 ①
防御率 3.81 ⑤
鈴木誠也は当然のチーム三冠。森下暢仁もリーグ4位の防御率2.98を記録した。ただ、少し心配なのは、走り屋がいなくなったこと。カープは伝統的に走れる選手が揃った年に優勝を収めており、打撃一本での優勝はない。そのあたりの歴史をどう捉えるか?
出典:『がっつり! プロ野球(30)』
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公開日:2022.02.21