12球団完全データファイル2021
両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!
【新戦力査定/評価:A-】神様、仏様、栗林様…!ドラフト組が結果を残す
3連覇を支えた中﨑翔太、今村猛、一岡竜司がサッパリになってしまい、リリーフ陣が火の車だったが、ドラ1の栗林良吏が守護神として大躍動。カープどころか東京五輪では日本代表の守護神として金メダル獲得に貢献。佐々岡監督の慧眼が光った。左の森浦大輔も54試合で17ホールドを挙げ、勝利の方程式に絡める実力を見せれば、大道温貴も先発とリリーフの双方でユーティリティ性を見せた。そもそも栗林の活躍だけでも新戦力はA評価を付けられる。
減点要素は新外国人の不発。「ポスト・エルドレッド」の呼び声高かったクロンは試合で打率・231、6本塁打に終わり、バードもピリッとせず、33試合で防御率4・57。ネバラスカスは2軍でも打ち込まれ、1軍では1試合の登板に終わった。
ドミニカアカデミー、育成から這い上がってきた実質1年目のコルニエルは剛球を武器に50試合で防御率3・82の成績を収めたが、まだ発展途上の段階だ。野手も投手も「この選手がいなければ…」という助っ人はおらず、入れ替えで上積みが見込めそうだ。課題は明白なだけに動きは早く、オフに入ってすでに3選手を獲得している。
【セリーグ4位】広島東洋カープ
【2021シーズン成績】
63勝68敗12分
勝率 .481
得 点 557 ③
失 点 589 ⑤
本塁打 123 ④
盗 塁 68 ③
打 率 .264 ①
防御率 3.81 ⑤
鈴木誠也は当然のチーム三冠。森下暢仁もリーグ4位の防御率2.98を記録した。ただ、少し心配なのは、走り屋がいなくなったこと。カープは伝統的に走れる選手が揃った年に優勝を収めており、打撃一本での優勝はない。そのあたりの歴史をどう捉えるか?
出典:『がっつり! プロ野球(29)』
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公開日:2022.02.23