2022ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!読売ジャイアンツ編
2年連続で貯金0以下と、再建が急務となっている現在の巨人。特に防御率リーグワーストの投手陣の整備は喫緊の課題。常勝軍団が宿命づけられている球団だけに、まずはドラフトで「逸材」を獲得したいところだが、果たして……?
ドラフト1位が地味すぎ?カギはクジ運か…
「逆指名時代」は人気球団のアドバンテージをフルに発揮して“目玉”クラスを毎年のように獲得していたが、それももう昔の話。近年の顔触れを振り返ると、申し訳ないが1位指名選手が地味すぎる。昨年1位の大勢はクローザーに定着したが、ドラフト時には「サプライズ1位」と言われただけに、同じような成功が何年も続くとは考えにくい。まずはクジ運をなんとかして、「一番欲しい選手」をきっちりと獲得したい。
森下翔太/中央大・外野手
●おすすめ指名順位は2位指名!
キーワードは「強い選手」!魂吹き込む男を獲得せよ
12球団屈指の戦力を擁しながら、今季は早々に優勝争いから脱落。年間通して波に乗り切れない、消化不良のシーズンだった。球団史上最多となる7人の投手がプロ初勝利を記録。それだけ新戦力が台頭したとも言えるし、計算していた戦力が働けなかったとも言える。
とはいえ、山㟢伊織、堀田賢慎、直江大輔、井上温大と楽しみな若手投手が多いのは確か。課題のリリーフ陣も鍬原拓也、平内龍太といった潜在能力の高い投手が我慢して起用され、来季への種を撒いている。投手は当然補強ポイントながら、昨年も支配下7人中6人も投手を指名している。野手でも中山礼都、秋広優人に続く有望株を獲得したいところだ。
原辰徳監督が常にスカウト陣に要望するのは、「強い選手」。肉体的にも精神的にもタフでファイティングポーズを取り続ける選手こそ、チームに魂を吹き込んでくれるからだろう。そこで推薦したいのは、森下翔太(中央大)。東海大相模ではアグレッシブ・ベースボールを学び、大学では「戦国東都」で揉まれてきた。原監督の高校の後輩でもある。
大学3年まではタイミングのとり方に悩んでいたが、大学4年になり吹っ切れたように安定感が増した。打率を残せる中距離ヒッターとして期待できる上に、外野手としての守備も及第点。
右の強打者というチームの補強ポイントにも合致する。今春の東都リーグ入替戦では、魂のこもったプレーでチームの2部降格を阻止している。今季途中に増田陸がしぶとく勝負強い打撃で台頭したが、森下にもそんな生命力を感じる。どこか受け身になりがちな選手が多い印象の巨人にあって、いい意味で異質な選手になってくれるだろう。
慶應ボーイらしからぬ泥臭い走攻守が目を引く萩尾匡也(慶應義塾大)もオススメだ。
こんな指名はNGだ!
育成ドラフトを含め、近年獲得した選手はバランスよりスケールや一芸を重視した面白い素材ばかりだった。3軍制が復活して6年が経ち、そろそろソフトバンクばりの成果がほしいところだが焦りは禁物。方向性を貫き、ポテンシャルを大爆発させる好素材の目覚めを辛抱強く待とう。
出典:『がっつり! プロ野球(32)』
『がっつり! プロ野球 (32)』10月7日発売!
公開日:2022.10.15