2022ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!オリックスバファローズ編
昨季、25年ぶりにリーグ制覇を果たし、今季も最後の最後までソフトバンクと優勝争いを展開したオリックス。投打ともに若い世代が主力を張り、あと数年は安泰と言っていい戦力分布を誇る。その礎を築いたのは間違いなくドラフト。今年も、「将来の主軸」獲得となるか!?
育成プランに絶対の自信!今季も素材型を指名か?
一時は大学・社会人に偏重気味だったが、近年は高校生を中心にバランスよく指名を行い、しっかりと主力に育て上げるノウハウが確立された感がある。過去5年間を振り返ると、やはり2019年が特筆モノ。1位の宮城大弥、2位の紅林弘太郎はともに高卒2年目の昨季、1軍の主力として優勝に貢献。早い段階から1軍で経験を積み、チームの将来にも安心感を与えている。結果が出ているだけに、指名方針も大きな変更はなさそうだ。
門別啓人/東海大札幌・投手
●おすすめ指名順位は1位指名!
若手の充実度は出色!即戦力候補も狙い目か
投手では山本由伸、宮城大弥、野手では宗佑磨、紅林弘太郎など高校卒の選手が主力となり、若手にも楽しみな選手が多い印象を受けるオリックス。若手の充実度は12球団でも屈指だが、その中でも少し気になるのは左投手とキャッチャーだ。高校生左腕では門別啓人(東海大札幌)が筆頭候補となる。
体つきもしっかりしており、制球力も高いだけに上手くいけば宮城のように早くから一軍の戦力となることも期待できる素材だ。大学生なら曽谷龍平(白鴎大)が有力候補だ。完全な即戦力というタイプではないが、スピードは申し分なく、スケールの大きさも備えている。この2人のうちどちらかを指名できれば投手陣の将来は更に明るくなることは間違いない。
捕手は昨年ディフェンス型の福永奨を指名しているが、将来のレギュラー候補として打力もある選手を積極的に狙いたいところだ。高校生では松尾汐恩(大阪桐蔭)が筆頭候補だが、上位指名でないと獲得は難しいため他の候補も検討したい。
そこで面白いのが山浅龍之介(聖光学院)だ。地肩の強さは松尾に劣るものの、正確な送球は高校生ではトップクラス。打撃も最終学年で力強さが増し、長打力もついてきた。
他に気になるのはベテランの多いリリーフ陣だ。そこで下位で狙えそうな候補としておすすめしたいのが松山晋也(八戸学院大)だ。走者を背負っての投球には課題が残るものの、常時150 キロを超えるスピードはアマチュア全体でもトップクラス。スプリットという決め球があるのも大きな魅力だ。
左投手では林優樹(西濃運輸)も候補となる。社会人に進んでから明らかに体が大きくなり、スピードもアップした。今年は都市対抗の大舞台も経験し、着実にステップアップしている印象を受ける。宮城と同学年ということもお互い良い刺激となりそうだ。
こんな指名はNGだ!
昨年は大学生と社会人が中心だったが、それ以前に獲得した高校生が戦力となっており、バランスはとれているように見える。ただこれを2年続けるのは危険が大きい。チーム事情を考えると、高校生を多く指名する必要はなさそうだが、将来のことを考えると昨年のように1人だけというのは避けるべきだろう。
出典:『がっつり! プロ野球(32)』
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公開日:2022.10.11