2022ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!楽天イーグルス編
今季もシーズン序盤から前半は首位に立ちながら、後半失速するという“お決まりパターン”にハマってしまった楽天。豊富な資金力で積極的な補強を展開するも、やはりチームの土台を作るのはドラフトだ。生え抜きのスターを生むためにも、指名戦略がチームの将来を左右する。
そろそろ生え抜きスター打者の誕生が見たい!
ドラフトで指名した選手は一定の結果を残しているものの、チームの“顔”は補強頼みのイメージが強い。田中将大は別格として、問題は打線だ。チーム創設後、現在に至るまで“生え抜き”のスター野手が生まれていないのが現状。2018年1位の辰己涼介も典型的なリードオフマンタイプだけに、そろそろドラフトで“野手の顔”と呼べる選手を獲得したいところだが、球団の未来を担う逸材を指名できるか、要注目だ。
曽谷龍平/白鷗大・投手
●おすすめ指名順位は1位指名!
大型補強も実を結ばず…主力の高齢化が大問題
近年FAなどで大型補強を繰り返したものの、今年も優勝には届かずAクラス入りも厳しい状況の楽天。短期的にチームを強くしようとした代償として主力は投手も野手も高齢化し、あらゆるポジションで世代交代が必要となっている。特に深刻なのが先発投手陣だ。ローテーション投手は軒並みベテランとなっており、若手と呼べるのは早川隆久だけ。上位で指名した高校生投手も抑えの松井裕樹以外は伸び悩みが目立つ。昨年は野手中心の指名だっただけに、先発候補となる投手を複数狙いたいところだ。
まずおすすめしたいのが曽谷龍平(白鷗大)だ。力みのないフォームから140キロ台後半のスピードを投げ込む本格派左腕で、課題の制球力も年々向上している。まだまだ成長が期待できるスケールの大きさも魅力だ。早川に次ぐ左の先発投手としてぜひ狙いたい投手である。大学生でもう1人候補となるのが青山美夏人(亜細亜大)だ。即戦力としては球威もコントロールも物足りないが、4年生になって安定感が増し、スケールの大きさは大学生の中でも上位である。数年後のローテーション候補として面白い存在だ。
野手も高齢化が気になるが、特に補強したいのがショートだ。小深田大翔は送球に難があり、山崎剛も長くレギュラーとしては考えづらい。早く使えそうな選手では田中幹也(亜細亜大)が面白い。守備範囲の広さは圧倒的で、積極的に次の塁を狙う走塁も大きな魅力だ。仮にレギュラー定着とはならなくても、戦力となる可能性は高いだろう。
年齢構成を考えて高校生を狙うのであれば、金田優太(浦和学院)を推したい。まだ守備には粗さがあるものの、打者としてのスケールがあり、投手も兼任していただけに肩の強さも申し分ない。少し時間はかかることが予想されるが、将来のレギュラー候補として大きく育ててもらいたい。
こんな指名はNGだ!
昨年は1位から3位まで野手を並べる思い切った指名を見せた。チーム事情を考えると分からなくもないが、全員が未完の大器タイプというのが気になるところ。投手も野手も世代交代が急務で、あらゆるポジションに手当てが必要なだけに、昨年と同じような指名はリスクが高すぎると言えそうだ。
出典:『がっつり! プロ野球(32)』
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公開日:2022.10.12