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就活で10社を超える不合格を乗り越えプロの舞台に辿り着いた宮崎敏郎/横浜DeNAベイスターズ

Text:落合初春

プロ入り後、上位指名選手をごぼう抜き!?ドラフト下位指名からの下克上列伝

実力勝負のプロ野球の世界。スタートラインさえ違えど、己の体ひとつで成り上がった元隠し玉たち。ドラフト指名時にはあまり知られていなかったが、チームの主力に成り上がった男たちの下克上を紹介したい。

社会人で結果を出してたどり着いたプロの舞台

【宮崎敏郎/横浜DeNAベイスターズ】
2012年ドラフト6位


ドラフトまでの道のりでいうと、宮﨑敏郎もハードモード。今でこそ宮﨑の打撃技術を疑う者はいないが、右打ちの打撃型三塁手、身長172センチ、さらにアベレージ型と「疑問符」を付ける要素は盛りだくさんだった。

今夏、甲子園の主役になった浅野翔吾(高松商)などは例外として、とにかく小柄でゴツい打撃職人は「進路」で苦労する。日本文理大ではMVP3回、首位打者2回、ベストナイン3回の実力があったにも関わらず、就活は10社を超える不合格。セガサミーに拾われなければ、ゲームオーバーの可能性すらあったという。

そんな苦境の中、宮﨑は「結果を出し続ける」というミッションをクリアした。社会人野球でも3割を超える打率をキープし、都市対抗野球では鮮烈な逆転満塁ホームラン。最後の一押しはチーム事情から二塁を守っていたことかもしれない。

プロでも入団から3年間、二軍生活が主だったのも同じ流れ。「結果で示す」を体現し続ける男である。

出典:『がっつり! プロ野球(32)』

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