今季初勝利を掴んだ小笠原慎之介
4月11日、バンテリンドームで行われたヤクルトスワローズとの一戦に、ここまで2戦連続で好投を続けながらも未勝利だった小笠原慎之介が先発登板し、速球とスライダー、チェンジアップなどの変化球を制球良く決め、ヤクルトの4番・村上宗隆を3打数無安打2三振に抑え、今季最長の7回を4安打1失点6奪三振の好投を見せ、今シーズン初白星を掴んだ。
小笠原慎之介は序盤から力強い直球に加え、110キロ台のカーブを織り交ぜ、緩急を有効活用し、初回2アウト2塁の場面で村上宗隆から空振り三振を奪うなど、3打数無安打2奪三振に封じ、1点リードの7回に先頭打者の塩見泰隆の二塁打をきっかけに1点を失ったが、大崩れせず試合をつくった。
今季初勝利を掴んだ小笠原慎之介は「最低限の仕事ができた。チームの勝ちに貢献できたことの方が(自分の白星より)大きい。(村上との対決は)力むと思ったので、自分のピッチングをすることだけを心がけた。今日はスライダーが良かった」。と振り返った。
この試合で防御率は1.45と抜群の安定感を誇る小笠原慎之介に対し、与田監督は「前回同様、良かった。自分のボールを信じて投げられるようになった」。と絶賛した。
今季初勝利を挙げた小笠原慎之介の頭の中には中日ドラゴンズエースの大野雄大からフルカウントとしてしまう傾向を指摘され、助言された「ゾーン勝負で、ボール球1つでも無駄球を減らす」ことだ。
小笠原慎之介が「とにかくストライクゾーンで勝負するよう毎日のように言われている。きょうも意識した」。と大野雄大の助言のもと登板したこの試合は7イニングでフルカウントのカウントを作ったのは6回の中村悠平に与えた四球の時の一度だけだった。
昨シーズン1勝という悔しい結果を晴らす為、大野雄大に頼み込み、弟子入りした小笠原慎之介が大野雄大の助言を忠実に守り、覚醒の時を迎えようとしている。
公開日:2021.04.12