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人的補償と適材獲得が秘訣のFAが一番上手い球団と下手な球団とは!?

Text:安東渉

FA上手い球団下手な球団

毎年話題になるFA制度。上手に使ってチームを強化しているのはどの球団?そんなFA制度の実情を斬る!

人的補償と適材獲得!この2つが上手さの秘訣!

もっとも少ないのが広島で獲得数0。FA制度開始から26年間、ひとりも選手を獲得していないことになる。この数字だけ見ると、広島はせっかく育てた選手が強豪チームにどんどん奪われてしまうという印象になりがちだが、実はそうではない。2013年オフに、当時チームの勝頭だった大竹寛がFA権を行使して巨人に移籍を決めたが、その人的補償で巨人から一岡竜司を獲得。その一岡竜司は広島移籍後に才能を開花させ、チームのリーグ三連覇に大きく貢献している。また、今オフには 丸佳浩の代わりに長野久義を獲得。これは広島がFAの上手い球団であることのいい例だろう。

その他にも、2007年に西武から和田一浩を獲得し開花させた中日、今江敏晃、岸孝之、そして今オフには浅村栄斗を獲得し、適材をしっかりと補強できている楽天もFAを上手く 活用できていると言えそうだ。逆に、選手放出の数が一番多いのが西武。ここまでに登場した工藤公康、 清原和博をはじめ、2005年には抑えのエース豊田清、2013年には涌井秀章がFAで移籍。最近でも前述の岸孝之、炭谷銀仁朗、 浅村栄斗と、主力選手を引き止めることができないFAの下手な球団だ。いずれにしても、移籍や獲得が成功したかどうかが分かるのは、シーズンが開幕して以降のことになる。今オフのFAで移籍が決まった選手たちが、2020年シーズンをどう戦い、チームにどのような結果をもたらすのか。その部分にも注目してみよう。

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