12球団完全データファイル2021
両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!
【今季の課題】使っても跳ねない野手陣…スラッガー育成は叶うか
実質再建期の真っただ中の日本ハム。近藤健介しか確固たる中軸がおらず、西川遥輝、大田泰示も放出。それなのに対右投手専用の王柏融を残したのは、まだまだ勝負するつもりがないと見える。ならば、いっそのこと、清宮幸太郎、万波中正、今川優馬などを並べ、ガンガンフルスイングさせるのも手だろう。
しかし、戦い方はまったく読めない。ビッグボス新庄は何を目指すのか。就任会見で「優勝は目指さない」と語ったが、現状では「目指せない」の方が正しい気がする。ファンとしては今季はだいたいのことに目をつぶり、若手のホームランを喜びたい。たとえ、打率1割台だとしても…。
10年間の栗山政権で2度の優勝。当初は日本的な側面もあったが、オープナーの導入などどんどん実験的になり、革新球団に変貌を遂げた。新庄ビッグボスのもとで3年連続Bクラスから脱却なるか…?
【チームMVP/堀瑞輝】ググっと急成長!初のタイトルゲット
2016年のドラ1・堀瑞輝が最優秀中継ぎのタイトルを手にした。これまでもリリーフやショートスターターで登板を重ね、経験を積んできたが、昨季はさらに前進。
60登板、39ホールド、防御率2.36、被打率 .193とキャリアハイの数字を残した。高校時代は教室では隅っこにいるような大人しい性格だったが、昨年はヒゲを生やすなどワイルドに。
本人は「剃らなかったら成績がよくなったので」とはにかむが、心境の変化は明らかだ。本人もメンタルの弱さを認めているが、どちらかといえばマイペース。もっといえば、ちょっぴり変人。マウンド上で動揺を見せても抑えきる変わり種なのだ。
【チーム逆MVP/清宮幸太郎】もはや鎌ヶ谷の住人…打つのは北の大地だ
2021年で4年目。そろそろブレイクしてほしい清宮だが、昨季はまさかの1軍出場なし。こうなると叩くどころか、本気で心配になってくる。
2軍では106試合に出場し、打率.199、19本塁打、60打点、出塁率.289。450打席で113三振を喫しており、確実性に課題を残したままだ。ただ、19本塁打は渡部健人(西武)に並んで、イースタンリーグトップタイ。
パワーが失われていない点は評価してもいいのではないだろうか。新庄監督が就任後、いきなり「デブじゃね?」と指摘され、ダイエットに本格着手。体のキレを取り戻せば、何か変化が生まれるかもしれない。ホームランを打つ舞台は鎌ヶ谷ではない。
【パリーグ5位】北海道日本ハムファイターズ
【2021シーズン成績】
55勝68敗20分
勝率 .447
得 点 454 ⑥
失 点 515 ④
本塁打 78 ⑥
盗 塁 77 ④
打 率 .231 ⑥
防御率 3.32 ③
チーム三冠は近藤健介だが、11本塁打がチームトップは本当にマズい。盗塁王の西川遥輝が抜けそうだが、五十幡亮汰が27試合で9盗塁。怪我さえなければ、盗塁王も狙えるだろう。ルーキーの伊藤大海は早くもチームトップの奪三振数をマーク。
出典:『がっつり! プロ野球(30)』
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公開日:2022.03.07