2021ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!
千葉ロッテマリーンズ編
昨季はシーズン2位、今季も優勝争いを展開するなど、井口資仁監督のもとで着実に力をつけているロッテ。その要因がここ数年のドラフト戦略にあるのは間違いない。若い選手が着実に力をつけ、チームの主力に成長。ドラフト巧者ぶりを発揮しているだけに、今年もその指名戦略が注目される。
投手王国に加わる大物を!右の強打者の獲得なるか
9月7日時点で、パ・リーグのトップに立っていたロッテだが、規定投球回に到達している投手は0人。昨年のドラフト会議では早川隆久(早稲田大)に入札したように、先発投手の補強という課題は解消されていない。
とはいえ、現有戦力に希望はある。二木康太、小島和哉、岩下大輝と歳前後の若き現役先発ローテーション組がいる上、佐々木朗希、鈴木昭汰ら有望な若手もいる。そこへ昨年トミー・ジョン手術を受けた種市篤暉が復帰すれば、投手王国が形成されるだろう。
生半可なレベルの投手を指名しても、埋没する危険性すらある。そこで佐藤隼輔(筑波大)、隅田知一郎(西日本工業大)のような先発型左腕はもちろん候補ながら、注目したいのは地元・千葉県出身の大型左腕・山下輝(法政大)。泰然自若としたマウンドさばきに、ツーシームを駆使して右打者も苦にしない。大学1年時に左ヒジの手術を受け、大きな実績こそないものの、今夏はオープン戦で調子を高めていた。
先発投手とともに優先順位の高い補強ポイントは、二遊間を守れる右打者だ。今年は同タイプの選手が少ないだけに、ドラフト会議当日までに希少価値が高まる可能性は十分にある。他球団の動向を探りながら、なるべく高い順位で獲りにいきたい。
オススメしたいのは池田来翔(国士舘大)。バットをしっかりと振れる右打者で、広角にヒットゾーンを持つ。DeNAで活躍している新人の牧秀悟に近いタイプ。東都大学2部リーグでプレーしているため知名度は高くないが、実力と潜在能力は十分。おまけにロッテにとっては、千葉県出身のフランチャイズプレーヤーでもある。
二塁守備もトリッキーな動きをこなすなど、プロでも内野を守れるはず。いずれは安田尚憲、藤原恭大、山口航輝ら有望選手と中心打者に成長していくイメージが描ける稀有な存在だ。
遊撃を守れる野手なら中川智裕(セガサミー)、打撃力を武器にするタイプなら福永裕基(日本新薬)といった社会人野手もいる。
こんな指名はNGだ!
遊撃手は補強ポイントながら、平沢大河、福田光輝、小川龍成と年齢層の重なる右投左打がひしめく。右投左打の遊撃手を指名するなら高校生がいいだろうが、今年は二遊間を守れるドラフト候補自体が少ない。最低限、右打の内野手を確保できれば、後は来年のドラフトへの宿題としても遅くはないだろう。
おすすめ指名順位は3位指名!
●池田来翔/国士舘大・内野手
出典:『がっつり! プロ野球(29)』
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公開日:2021.10.06