2021ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!
読売ジャイアンツ編
セ・リーグ3連覇を目指す今季も阪神、ヤクルトと優勝争いを展開する巨人。ドラフトでは決してクジ運に恵まれているとは言えないが、2014年1位の岡本和真が不動の4番に成長し、2018年1位の髙橋優貴が今季ブレイクを果たすなど、一定の結果は残している。
今年も一芸型にこだわる!モノが違う大器を下位で
原辰徳監督が復帰した2018年秋以降から、明らかにドラフトの内容が変容している。かつては大きな欠点のないバランス型の選手を指名していたのが、近年はたとえ欠点があってもそれ以上に魅力的な能力を秘める一芸型の選手を指名している。ドラフト戦略が変わって以降、髙橋優貴や戸郷翔征のような1軍戦力が台頭。ファームでも秋広優人のような大器が、着々と養成されている。
3軍制を生かしつつ、一芸型のドラフトを続けていけばソフトバンクのように無名の素材が別人のように大変身するケースが増えるはず。根気強く継続してもらいたいところだ。
今年のドラフト1位は風間球打(ノースアジア大明桜)、森木大智(高知)、小園健太(市和歌山)の3人が候補になるだろう。2年前のドラフト時に佐々木朗希(現ロッテ)ではなく、奥川恭伸(現ヤクルト)に入札した傾向を見ると、タイプ的に小園が好みかもしれない。小園は自分の投球スタイルを持ち、指先感覚やコントロールは高校生とは思えない。あとは体に力がつけば、難攻不落の投手になれる。
2位以降は従来の一芸路線で攻めるとして、下位指名で推薦したいのが飯田琉斗(横浜商科大)である。身長187センチ、体重キロの大型右腕で、最速154キロの剛速球はひと目見ただけで「モノが違う」とうならされる。制球力や精神面に波があるため、リーグ戦での成績は常に不安定。だが、時間をかけて育てれば、球界を代表する剛腕になっても不思議ではない。
他にもオススメの一芸型を列挙してみよう。大型左腕なら羽田慎之介(八王子)。変則モーションなら西垣雅矢(早稲田大)。速球派サイドスローなら岡留英貴(亜細亜大)。強肩捕手なら大友宗(帝京大)。一発長打のあるスラッガーなら鵜飼航丞(駒澤大)。レーザービームが魅力の強肩外野手なら仲田慶介(福岡大)。スピードを武器にする快足なら藤野恵音(戸畑)。いずれもプロの世界で目を引く武器を持った、巨人向きの素材だ。
こんな指名はNGだ!
素材重視のドラフトに舵を切ったとはいえ、完全にその方向に振り切るのは危険。若干名は即戦力投手を確保すべきだ。今季は小刻みにリリーフを継ぎ込む「マシンガン継投」だったが、救援陣の負担は大きかったはず。内容的にも盤石と言えないだけに、即戦力タイプのリリーフも押さえておきたいところだ。
おすすめ指名順位は下位指名!
●飯田琉斗/横浜商科大・投手
出典:『がっつり! プロ野球(29)』
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公開日:2021.10.06