2021ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!
中日ドラゴンズ編
昨季は8年ぶりのAクラス進出も、今季は再びBクラスに沈んでいる中日。チームは典型的な「投高打低」で補強ポイントも明確と思える。とはいえ、投手指名ゼロというわけにはいかないのがドラフトの難しいところ。有識者が提言するオススメ選手はいったい誰だ!?
若手に刺激与える強打者!左腕の有望株を補強せよ
チームは完全な投高打低状態。9月8日時点で、チーム防御率は3.12でリーグ1位。逆にチーム打率・239、チーム本塁打55本、チーム得点307はぶっちぎりのリーグワースト。早急に手を打ちたいところだ。
とはいえ、若手に球団の屋台骨を担うであろう有望選手が多いのも確かだ。根尾昂、石川昂弥のドラフト1位コンビだけでなく、野性的な守備が魅力の土田龍空、独自のミート感覚を持つ岡林勇希。彼らに勝てる素材がアマ球界にいるかと言えば難しい。補強するなら、彼ら高卒有望株に刺激を与えられる大卒の強打者を狙いたい。
ドラフト上位で狙うとすれば、正木智也(慶應大)やブライト健太(上武大)が有力な候補になる。だが、強く推したいのは野口智哉(関西大)である。自分の間合いで呼び込み、対応できる幅が広い打撃はハイレベル。高打率が期待できる上に、しっかり振り切る意識があるのも好印象だ。さらに類まれな強肩の持ち主で、さまざまなポジションにも対応可能。野口一人獲るだけで、その競争は幅広く波及していく。遊撃手としては土田、三塁手としては石川昂、外野手としては根尾や岡林への刺激になる。
とにかくバットを強く振り切れる選手を集めるなら、他にも梶原昂希(神奈川大)も捨てがたい。純粋な打力を求めるなら、川村啓真(國學院大)も貴重な戦力になるだろう。
さらなる投手王国を築くのであれば、右腕に比べて左腕に有望株が少ないだけに補強したいところ。上位指名で攻めるなら佐藤隼輔(筑波大)や鈴木勇斗(創価大)。中位で指名するなら山田龍聖(JR東日本)、森翔平(三菱重工West)も有力な候補だ。
右腕ではチームにいない個性として、キレで勝負するサイドハンドの深沢鳳介(専大松戸)がオススメだ。
昨年は育成ドラフトで潜在能力の高い近藤廉(3月に支配下登録)、松木平優太を指名したように、意欲的な投手の発掘も目立っている。今年も実績にとらわれない指名に期待したい。
こんな指名はNGだ!
打線が湿る一因に、チーム全体に漂う暗いムードも影響しているのではないか。強打のチームほど細かいことを気にしないおおらかさや、沈滞ムードを強引に打破するノリと勢いがあるものだ。単純に打てる選手を獲得するだけでなく、「空気を変えられる」という視点で補強を考えるのも一つの手ではないか。
おすすめ指名順位は2位指名!
●野口智哉/関西大・内野手
出典:『がっつり! プロ野球(29)』
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公開日:2021.10.07