2021ドラフト12球団はこの選手を指名しろ!
北海道日本ハムファイターズ編
近年、方針のブレないドラフト戦略と育成力が称賛されてきた日本ハムだったが、主力流出のサイクルに育成が追いつかなくなってきた感がある。今季はパ・リーグ最下位と苦しい戦いが続くが、今後の巻き返しのためにも今年のドラフトが本当の意味で真価を問われることになる。
将来の正妻は愛され系?近未来のリーダーが必要
2023年3月に新球場・エスコンフィールド北海道が開場予定。近年の意欲的なドラフトからは、新球場で新時代の担い手と黄金時代を築きたい球団フロントの意図がうかがえる。とはいえ頼みのスター候補・清宮幸太郎が伸び悩むなど、世代交代が思うように進んでいないのが実情だ。
9月6日時点で、チーム打率・234、チーム本塁打55、チーム得点305は圧倒的なリーグワースト。得点力のなさは深刻ながら、若手には潜在能力の豊かな逸材が多い。清宮、野村佑希の左右の大砲候補に、スピードスターの五十幡亮汰、攻守に爆発力のある万波中正、守備職人候補の上野響平。彼らと争えるだけの能力を持った選手が今年のアマ球界にいるかと言えば、疑問符をつけざるを得ない。
そのなかで弱点を探るなら、将来の正捕手候補として確信を持てる存在がいない点だ。ドラフト上位で古賀悠斗(中央大)または松川虎生(市和歌山)を獲得できれば、大きな期待が持てる。即戦力性と守備能力を考えれば古賀だが、捕手陣の年齢層のバランスを考えれば松川が適任だろう。
松川は身長178センチ、体重キロの巨漢捕手。パンチ力のある打撃と高校屈指のスローイング能力を持つ、大きなスケールが魅力だ。ドラフト1位候補・小園健太とは中学1年時からバッテリーを組み、好リードで小園の能力を引き出してきた。目配り、気配りのできる繊細さも持ち合わせており、プロでも「愛され捕手」として居場所を確立する可能性は十分。有形の力と無形の力を併せ持つ松川こそ、新球場の正捕手にふさわしい。
若手に有望株が多い一方、強烈なリーダーシップのある牽引車がいない点は気になる。そこで名門・大阪桐蔭の西谷浩一監督が「日本一に値するキャプテン」と絶賛する池田陵真を獲得するのはどうか。右のハードパンチャーとしてだけでなく、チームに魂を吹き込む役割にも期待できる。若い才能に火がついたその時、ドラフトでのし上がってきた球団は再興するはずだ。
こんな指名はNGだ!
日本ハムのドラフト1位は、補強ポイントにかかわらず「その年一番いい選手」と評価した逸材を指名する。今年はドラフト1位ルーキーの伊藤大海が救世主になった。近年はドラフトで指名した選手が戦力にならない苦しい年が続いたが、ようやく嫌な流れを断ち切った感がある。今年もポリシーを貫くべし。
おすすめ指名順位は2位指名!
●松川虎生/市和歌山・捕手
出典:『がっつり! プロ野球(29)』
『がっつり!甲子園2021』9月29日発売!
公開日:2021.10.08
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