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打者記録はONの独壇場か!?日本シリーズ個人記録アレコレ

Text:花田雪

出場数の多い黄金時代の巨人&西武勢が並ぶ

日本シリーズの「通算記録」を見ると、やはり出場回数の多いV9時代の巨人、黄金時代の西武を支えた面々が名を連ねる。その中でも王貞治、長嶋茂雄のONコンビはやはり出色。長嶋はMVP受賞回数、安打数、打点数で、王は出場数、本塁打数でともに歴代1位と、通算打撃成績1位をほぼ独占。そこに「通算打率」で唯一食い込んだのが、ONを監督として率いた川上哲治というのも面白い。西武勢では清原和博が三振数で、工藤公康が奪三振でともに1位を記録しているが、このふたりは西武以外の球団でもシリーズ出場を経験。やはり、日本シリーズにおける「巨人ブランド」は強い。

そんな中、通算8セーブで歴代1位を記録しているのが高津臣吾。ヤクルトのストッパーとして実に4度、胴上げ投手に輝き、日本シリーズでは通算失点ゼロ。セーブ失敗が一度もない完ぺきな守護神ぶりを見せた。シリーズ記録に目を移すと、「不滅の記録」と言えるのが稲尾和久、杉浦忠の4勝だろう。日本シリーズが4戦先勝方式を変更しない限り、この記録は並ばれることはあっても抜かれることは絶対にない。特に1959年の杉浦は巨人を相手に4連投4連勝という超人ワザを披露。現代ではありえない起用法&投球で、伝説を作った(ちなみにこの年はシーズンでも38勝4敗という超人的な記録)。記憶に新しいところで言うと、2005年の今江敏晃の爆発ぶりも特筆もの。第1戦の初打席から8打数連続安打(シリーズ記録)を樹立するなど、15打数10安打で打率・667。わずか4試合ではあるが、これは規定打席以上のシリーズ歴代最高打率だ。また、2015年に山田哲人が記録した1試合3本塁打も、長いシリーズの歴史上唯一の記録だ。


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