東京五輪を戦った侍ジャパンの高校時代
●村上宗隆/ヤクルトスワローズ(九州学院)
高卒4年目ながらプロ野球界屈指の長距離砲として今夏の東京五輪にも出場する村上宗隆。高校時代から世代最高クラスのスラッガーとして鳴らしており、熊本の強豪・九州学院では入学直後の1年春から4番に抜擢されている。
同年夏も県大会全6試合に4番として出場。特に夏デビューとなった東陵との1回戦では第1打席で満塁弾を放つ衝撃の夏デビューを飾るなど、4打数3安打と大爆発。大会を通じて打率・409を記録し、チームの甲子園出場に大きく貢献した。
しかし、甲子園1回戦では遊学館(石川)を相手に4打数0安打。守備でも2失策を記録し、試合も3対5で敗れている。
1年秋になると一塁から捕手にコンバートされるが、その後も持ち前のパワーで本塁打を量産。3年間で通算本塁打を記録するなど「強打の捕手」としてプロからも注目を集める存在になった。
ちなみに高校時代は二塁送球1.9秒台と「強肩」ぶりもまずまず。
しかし、チーム自体はなかなか甲子園に届かず、2年夏、3年夏ともに県大会決勝まで進むものの2年連続で秀岳館を相手に敗戦。村上自身もこの2試合で8打数1安打6三振と秀岳館投手陣にほぼ完璧に抑え込まれている。
3年秋のドラフトでは同期の清宮幸太郎(早稲田実→日本ハム)、安田尚憲(履正社→ロッテ)とともに高校球界屈指の強打者として注目を集めたが、当時の評価は清宮、安田よりも低く、実際にドラフトでは清宮の外れ1位(巨人、楽天と競合)でヤクルトから指名を受けて入団。プロ1年目からファームで結果を残し、9月16日の1軍デビュー戦初打席で本塁打を放った。
2年目には開幕スタメンを勝ち取ると、清原和博の持つ最年少記録を次々と更新し、高卒2年目、19歳でシーズン36本塁打を記録。3年目、そして4年目となる今季も本塁打を量産し、晴れて東京五輪代表にも選出された。
現在、21歳。日本が誇る若き大砲は、今なお進化を続けている。
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公開日:2021.08.17