山下航汰がいよいよ勝負のトライアウトへ
育成での再契約を打診されるも巨人を退団し、自由契約となっている山下航汰が本日、12月8日に行われる合同トライアウトで自慢のバッティングを披露し、他球団での支配下登録を目指す。
山下航汰は昨シーズン、開幕前に右手首付近の有鈎骨骨折で手術をし、1軍出場はなく、骨折完治後も右肘を痛め、シーズン終盤までリハビリが続いた。
支配下選手から育成選手に移行された今シーズンは、背番号「099」で再スタート。支配下登録を勝ち取り再び1軍の舞台へ立つために、3軍からはい上がりを見せ、掴んだエキシビションマッチでのアピールの場で、2019年9月11日のDeNAベイスターズ戦以来690日ぶりの1軍対外試合でのヒットを放つなどアピール。だが、1軍に呼ばれることはなく、今シーズンでの支配下登録を勝ち取ることができず、自分の中で何か変化をつけないといけないと思い立ち、巨人からの育成再契約を断り、他球団での支配下登録を目指す決意をした。
背水の陣で山下航汰が臨むプロ野球の12球団合同トライアウトは、2022年シーズンにプロ野球12球団でのプレーを目指す選手たちが参加する。
トライアウトはシート打撃形式で、0アウト1ボール1ストライクから行われる。
山下航汰は大阪桐蔭・根尾昂(中日ドラゴンズ)、藤原恭大(千葉ロッテマリーンズ)、報徳学園・小園海斗(広島カープ)といった高校生に1位指名が集中した2018年の育成ドラフト1位で巨人に入団。イチロー以来27年ぶりの高卒1年目でのファーム首位打者を獲得した実力は本物で、打撃だけを見れば山下航汰は根尾昂、藤原恭大より上という評価を他球団もしており、巨人退団を受けて、他球団が獲得調査に動いている。トライアウトで天性の打撃センスを発揮できるかが大きなポイントとなりそうだ。
山下航汰の獲得に興味を示している可能性がある球団は、主砲・鈴木誠也のメジャー移籍が濃厚な広島カープや根尾昂ら若手が伸び悩む中日ドラゴンズ、そして新庄剛志新監督が率いる日本ハムファイターズなどが考えられる。
岡本和真を超える逸材と期待された山下航汰がトライアウトで、天才レベルの打撃を遺憾なく発揮し、新天地で来シーズン大きく羽ばたく姿を期待したい。
公開日:2021.12.08