FA争奪戦開幕!複数球団が興味示す中田翔の決断は?
阪神タイガースが11月5日、3勝3敗のタイで臨んだオリックスバファローズとのSMBC日本シリーズ2023第7戦を制し、38年ぶり2度目の日本一を達成し、今シーズンの公式戦は全日程を終了。今後は、FA権を持つ選手の去就にも注目が集まるストーブリーグに突入する。
その中で注目が集まるのが来シーズン、プロ17年目を迎える中田翔だ。今オフに海外FA権を行使するか熟考を続けている。昨オフに巨人と3年契約を結んだが、選手側が1年ごとに契約の見直しや破棄ができるオプトアウトの条項がついており、残留も一つの選択肢として、国内球団への移籍を検討している。
今シーズンの中田翔は、開幕から主に5番打者として巨人の攻撃陣を牽引していたが、ケガの影響もあり、オールスター明けから徐々にスタメン出場の機会が減り、後半戦は代打が増え、92試合に出場して打率.255、15本塁打、37打点という結果に終わっていた。
巨人の来季は岡本和真・一塁、坂本勇人・三塁固定の方針
今シーズン、巨人では9月以降にドラフト4位の新人・門脇誠が、坂本勇人に代わって、ショートのレギュラーに定着し、坂本勇人は三塁へコンバートされた。三塁を守る岡本和真は、一塁に移り、DH制のないセ・リーグの巨人において、一塁しか守る場所のない中田翔は出場機会が激減した。阿部慎之助新監督に代わる来シーズンも一塁は岡本和真、遊撃に門脇誠、三塁は坂本勇人を起用する方針を明言しており、中田翔は現状の構想では代打要員となってしまう。
まだまだベンチウォーマーに成り下がるつもりはない中田翔は、一塁でスタメン出場できる環境を重視し、家族の意向も聞きながら最終的に決断するとしている。
秋広優人は巨人残留熱望!
侍ジャパンに選出されている秋広優人が11月5日、宮崎での秋季キャンプを打ち上げ、海外FA権の行使を熟考している師匠の中田翔について言及し、中田翔が決めることだから、何とも言えないと複雑な心境を口にしつつ、秋広優人自身はずっとお世話になっているから、また一緒にやりたいと中田翔の巨人残留を熱望した。
中田翔がFA権行使で手を挙げる球団は?
本命で名前が挙がっているのは、ソフトバンクホークスだ。3年連続で優勝を逃し、過渡期にあるチームは、右の大砲を探しており、当初は西武ライオンズの山川穂高の獲得を目指していたが、女性への暴行トラブルを起こしてしまい、その話は頓挫した。その代わりと言ってはなんだが、中田翔に興味を示しているようだ。
さらに、意外な球団の名前も挙がっている。それは、3年連続でリーグ制覇したオリックス・バファローズだ。杉本裕太郎や森友哉など長打力のある打者が多くいるにも関わらず、中田翔の獲得に興味があるようだ。今シーズンは首位打者を獲得した頓宮裕真が一塁を守ることが多かったが、終盤にケガをしたこともあり、負担を減らす為、来シーズンはDHでの起用が考えられており、その空いた一塁の枠に中田翔を起用したいようだ。
起用面だけでなく、日本ハムファイターズ時代にコーチだった中田翔と旧知の仲の福良淳一が、GM兼編成部長という責任ある立場にいるのも中田翔にとっては大きく、中嶋聡監督も現役時代の終盤を日本ハムファイターズ共にで過ごし、中田翔と親交がある。
ロッテは、今シーズン移籍したポランコが本塁打王を獲得し、シーズン途中にトレードで加入した石川慎吾も打率.348、2本塁打をマークし、得点圏打率.474と驚異的な数字で勝負強さを発揮した。元巨人で、ロッテ、メジャーを経て今季復帰した澤村拓一も4勝3敗3セーブ14ホールドと奮闘し、左腕のメルセデスは4勝にとどまったものの、先発ローテーションで回り、防御率3.33をマークするなど、巨人からの移籍も多く、成功例が数多くあることから、獲得に乗り出すのではとされている。
中日は、貧打のチームを2年間率いた立浪監督が以前、中田翔が日本代表のメンバーに入った時、評論家だった立浪監督が熱血指導をした縁もあり、中日への移籍を熱望しているようだ。
中田翔が人的補償が発生するBランクの選手の為、金銭面にシビアな中日は、FAで引き取り手がなければ、自由契約にしてもらった上で獲得する異例のプランまで想定しているとされる。
FA権を行使する場合は、5日に日本シリーズが終了したので、本日6日から土日祝日を除く7日以内に申請する必要がある。中田翔がどのような決断をするのか注目だ。
公開日:2023.11.06