12球団完全データファイル2021
両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!
【セリーグ3位】読売ジャイアンツ
【2021シーズン成績】
61勝62敗20分
勝率 .496
得 点 552 ④
失 点 541 ④
本塁打 169 ①
盗 塁 65 ④
打 率 .242 ⑤
防御率 3.63 ④
【今季PLAYBACK】終盤大失速でV争いから脱落!原監督の積極采配が裏目に…
昨季は8月末に一時首位に立ち、リーグ3連覇に手を伸ばした巨人だったが、9月3〜5日の阪神との天王山で2敗1分と負け越すと一気に崩れ、10月にはまさかの10連敗。CSファーストでは阪神を下したが、ヤクルトには手も足も出ずに1勝もできないまま敗れ去った。梶谷隆幸の離脱や新外国人選手の帰国など、想定外はあったが、岡本和真が39本塁打を放つなど、得点力はそこまで悪くはなかった。
むしろ急所になったのは投手陣だ。エース・菅野智之は右肘の違和感などで再三再四の登録抹消で6勝7敗。髙橋優貴が11勝9敗、戸郷翔征が9勝8敗、メルセデスが7勝5敗と粘ったものの、全体的に枚数が足りず。9月から中4〜5日のローテーションを強行したが、抜群に抜け出したリリーフもおらず、守護神・ビエイラも離脱。最終的には総崩れになってしまった。今村信貴や畠世周など、先発6枚目を務められる投手はいたが、短縮ローテで目先の勝ちを獲りに行って裏目に出た形。ある意味ではアグレッシブな策だったのだが、結果論から失敗と言われても仕方がない。
打順の組み方も迷走した。8〜9月には丸佳浩の不調もあったが、「3番・吉川尚輝」や「5番・亀井善行」など、巨人ファンも首を傾げるオーダーを連発。不調の丸をいきなり1番に据えたかと思えば、「1番・ウィーラー」の珍打順も飛び出した。忌憚なく言えば、投打にわたって必要以上に動きすぎてしまった印象。どっしり構えていれば、それなりに勝てるはずなのだが…。
前半戦で9勝3敗の好成績を収めた髙橋優貴だが、後半戦は2勝6敗。過密ローテが招いた悲劇といっても過言ではない。松原聖弥はチームトップの15盗塁を記録したが、盗塁死も7個あり、全体的に機動力は低調だった。
出典:『がっつり! プロ野球(29)』
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公開日:2022.02.08